オーディオの足跡

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A-905FXの画像
 解説 

INTEC205シリーズの第4世代モデルとしてデジタルアンプ技術を投入したプリメインアンプ。

デジタルアンプ技術としてオンキヨー独自のVL Digitalを用いたPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)方式を採用しています。
従来のアナログアンプの電力効率が約70%であったのに対し、デジタルアンプ技術によって約90%の高効率化を可能にしています。
PWM方式ではアナログ波形のレベルの増減をパルス信号のON/OFFの時間幅の長短に置き換えています。通常のPWM方式では変換用に用いる波形と信号波形のレベルを瞬間的に比較する瞬時比較方式が用いられています。デジタルアンプではアナログ信号をパルスに変換するPWM回路と大電力スイッチング用の出力回路が近接配置となるるため、瞬間的に激しく信号の電圧レベルを変動させるデジタルノイズによってアナログ信号波形を乱す危険を持っています。このためPWM方式の変調回路にノイズが重畳された信号が入力された場合には、ノイズもアナログ波形として変換されてしまいます。
オンキヨー独自のVL Digitalでは積分型変調方式を採用しており、ベクトル発生器と積分器、反転トリガー器で構成された2組の回路によってアナログ信号に重なって上下対象の波形を描くデジタルノイズの上下方向のエネルギーを相殺させています。これによりデジタルノイズに起因するエラーを排除でき、正確なパルス幅変調を実現しています。
さらに、VL Digital回路の前段にはインバーテッド・ダーリントン回路を採用しており、歪が発生する原因となる増幅素子固有の非線形特性も解消しています。

グランド電位の安定化を徹底するため、2個の電源部電解コンデンサー間と小信号回路を結ぶグランドラインに胴板を採用しています。また、出力段からスピーカー端子部直前までの経路についても信号ラインとグランドラインともに銅バスプレートを採用する事で伝送ロスを最小限に抑えています。
これにより、銅箔パターンでは得られない音色を実現すると共に、立体パターン化によって距離の短縮を可能にしています。また、出力段からスピーカー端子に至る経路では信号ループを最小限にすることで筐体内の各部への不要複輻射を抑えています。

A/D変換されたパルス信号を処理するドライバー段にはフルディスクリート構成を採用しています。
これにより一般的なICチップによるドライバー回路と比較して数倍以上の高速化を実現しています。

ボリュームにはアナログ方式のボリュームコントロールを採用しています。
また、モータードライブ式を採用する事でリモコン操作を可能にしています。

3バンドトーンコントロール機能を搭載しており、高域と低域に加えて超低域の調整も可能です。
また、ソースダイレクトポジションを装備しており、トーン回路が不要な場合はバイパスしてより純度の高い音質が得られます。

Main in端子を装備しており、外部プリアンプを接続してパワーアンプ部を単独で使用する事が可能です。

プロセッサー入出力端子を装備しており、グラフィックイコライザー等の機器を接続できます。

出力端子にはバナナプラグにも対応したネジ式スピーカーターミナルを採用しています。

システムリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 ステレオプリメインアンプ
定格出力 60W+60W(4Ω、1kHz、THD 0.5%以下)
40W+40W(8Ω、1kHz、THD 0.5%以下)
実用最大出力 80W+80W(6Ω、JEITA)
ダイナミックパワー 90W+90W(4Ω)
55W+55W(8Ω)
全高調波歪率 0.08%(1kHz、1W出力時)
S/N比 CD:100dB(IHF-A)
周波数特性 10Hz~60kHz +1 -3dB(Line入力)
トーンコントロール Bass:±8dB(50Hz)
Treble:±8dB(10kHz)
入力端子 6系統(CD、Tuner、Tape/CDR、MD、Line、Main in)
出力端子 4系統(Tape/CDR、MD、SW Pre out、Speaker)
その他端子 プロセッサー/PC入出力端子
ヘッドホン端子
入力感度/インピーダンス Line:200mV/50kΩ
Main in:1V/50kΩ
出力電圧/インピーダンス Rec out:200mV/2.2kΩ
スピーカー適合インピーダンス 4Ω~16Ω
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 95W(電気用品安全法)
最大外形寸法 幅205x高さ91x奥行299mm
重量 4.0kg
付属 システムリモコン