オーディオの足跡

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A-10Xの画像
 解説 

A-10シリーズの5代目にあたるインテグレーテッドアンプ。

内部構造はツインモノラル・コンストラクションを採用しており、L/Rチャンネルはトランスやフィルターコンデンサー、電圧増幅段の基板に至るまで完全に独立させた左右対称構成としています。
また、入力セレクターとして金メッキツイン・クロスバー接点リレーをリアパネルの入力端子近くに設置し、さらに高精度2連ボリュームも同じ位置でシャフト駆動することで各パーツの相互干渉や内部配線の引回しによる影響を排除しています。

スピーカー出力の保護回路には新開発のバイアスショート型保護回路を採用しています。
これにより、プロテクションリレー方式でスピーカー出力に直列にリレーが入る事により、出力インピーダンスの上昇や歪の付加などで音楽信号に与える悪影響を排除しています。

電源部にはA-10シリーズ伝統のリザーブ電源を採用しており、安定した電流供給能力と強力なダイナミックレンジを確保しています。
平滑コンデンサーには大容量かつローインピーダンス・ハイスピードのカスタムコンデンサーを採用しており、コンベンショナル電源15,000μFx4、リザーブ電源15,000μFx4のトータル120,000μF構成となっています。
また、大容量重量級の電源トランスを銅メッキケースに封入し、トランス特有の振動を抑えつつ非磁性体化によって漏洩磁束による悪影響を排除しています。さらに、整流ダイオードも大容量ファーストリカバリーダイオードを採用し、整流ノイズを抑えるためにトランスケース内に封入しています。

電源ケーブルには極太OFC電源コードを採用しており、トランスから底板下へダイレクトに引き出しています。

シャーシ構造はダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクションを採用しており、コンピューターシミュレーションによって各パーツの固有振動を抑えたモノコック構造を解析し、シンプルでコントローラブルな振動を巨大な重量級脚で大地に落とす構造となっています。
また、A-10Xではアンプ内で最も大きな振動源であるトランスを直接重量級脚で支持しており、特殊防振材を介してトランスとつながるシャーシはトランスの振動からフリーになるメカニカルアイソレートトランスを採用しています。これにより電源部はコンデンサー部との2ピース構造となっており、コンデンサーも非磁性体アルミ製のタイイング・バンドで振動を抑え込んでいます。
シャーシを支える底板には3.2mm厚の銅メッキ鋼板を採用しており、振動だけでなく磁気歪も追放しています。また、インシュレーターには焼結合金製の直径63.5mm、重量600g(前部用・1個あたり)のものを採用し、前2点・後1点の3点接地としています。

アンプ部の出力段はトリプルプッシュプル構成となっています。

BTL接続とすることによってバランス入力によるモノラルパワーアンプとしても使用できます。

入力はライン5系統を備えています。
端子には金メッキを施した高級削り出し高剛性RCAピンジャックを採用しており、接点を強固にすると同時に入力ブロック全体を非磁性体化しています。また、絶縁体にもカスタムメイドのテフロンを使用しています。

Rec out端子はON/OFFの切替のみを装備しており、録音時以外はREC出力につながれたピンシールド・ケーブルの容量の影響を排除できるようになっています。

フロントパネルにはアルミ製4.5mm厚のものを使用し、外観は梨地仕上げとヘアラインを組み合わせたハイブリッド・メタルカラーとなっています。
また、ボリュームやセレクターなどのノブも焼結合金をアルミでカバーした構造となっています。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
回路方式 全段ダイレクトDCサーボ回路
定格出力(両ch駆動、
正弦波出力、20Hz~20kHz)
160W+160W(3Ω)
120W+120W(4Ω)
80W+80W(6Ω)
60W+60W(8Ω)
全高調波歪率 0.01%以下(3Ω定格出力時、20Hz~20kHz)
混変調歪率 0.01%以下(3Ω定格出力時、20Hz~20kHz)
周波数特性 5Hz~300kHz +0 -3dB
入力感度/インピーダンス Line1/2/3:1.0V/18kΩ(300mV/18kΩ切換付)
Line4/5:300mV/20kΩ
Balance:05V/18kΩ
SN比 Line1/2/3:110dB(1.0V入力時)
Line4/5:100dB(300mV入力時)
Balance:110dB(0.5V入力時)
電源部回路方式 リザーブ電源
消費電力 290W
外形寸法 幅430x高さ177x奥行き480mm
重量 31kg