MICRO SOLID-5
¥54,800(1974年頃)
解説
DCサーボ・コントロールによるベルトドライブ型プレイヤー。
メカニズム部には小型DCサーボモーターを搭載しており、サーボメカニズムで僅かな回転偏差もコントロールすることで定速度回転を得ています。ベルトには材質や硬度、仕上げ精度の優れたネオプレンベルトを採用し定速回転特性を高めています。
また、ターンテーブルにはアルミ合金ダイカスト製の物を採用し、ターンテーブルシャフトには12φのステンレス材を使用しています。軸受ベアリングは砲金材を使った本格的なものとなっています。
モーターユニットの特性を安定して維持するため、外部温度の変化にも影響の少ない大型ハウジングが取り付けられています。
電源部には電流制限回路を採用しておりターンテーブルへの過渡の負荷に対してもモーター自体の温度をコントロールする構造となっています。
トーンアームにはMA-202の回転部分のメカニズムを応用したものを採用しています。
このトーンアームの垂直軸受部には精度の高いピボットと独自のアンギュラー型ベアリングの組み合わせを採用しており、水平軸受部には上下2点にラジアルベアリングを使っており、初動水平垂直感度10mg以下を実現しています。
また、カートリッジのトレーシング能力を向上させる針圧対応可変式インサイドフォースキャンセラーを搭載しています。
針圧調整用メインウェイトは0~3g間は一回転直読式となっており、アームの水平バランスと針圧インジケーターの0調整をとることで使用カートリッジの適正針圧が正しく得られます。また、後部にはサブウェイトが取り付けられます。
出力コードには50pf/mの低容量タイプを採用しており、4ch再生にも対応を経っています。
アームリフターはレコード面と針先との接触離脱がスムーズなオイルダンプ式を採用しています。
また、アームリフターの高さ調整が簡単にできるキューイングガイドピンが付いています。
ヘッドシェルにはダイキャスト製のH-303を採用しています。また、ヘッドロックコネクター部は垂直調整が可能です。
プレイヤーのメカニズムを支えるソリッドベースは、質量・平面性・共振など多角的に検討を重ねて採用されており、不必要な内部空間を避け、材質は共振点の低い圧縮ホモゲンを採用してハウリング対策を行っています。
電源on、off、33・1/3、45回転の切換メカニズムは電子式を採用しており、ベルトのかけ換えが無いためベルトの保守と回転速度特性への影響が少なくなっています。
33・1/3、45回転ともにそれぞれ独立した微調用コントロールを備えており、規定速度に対して±6%の調整が可能です。
回転数のチェックはターンテーブルの外周に刻まれたストロボとネオンランプでチェックします。
高さ調整可能なアブソーバーと水準器でプレイヤーの水平調整が可能です。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ベルトドライブ方式 |
モーター | DCサーボモーター |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調範囲 | ±6%(33・1/3、45独立調整) |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト製、1.5kg |
回転ムラ | 0.035%以下 |
S/N比 | 58dB以上 |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランス型 |
有効長 | 222mm |
オーバーハング | 15mm |
適合カートリッジ自重 | 4g~11g 8.5g~16.5g(別売サブウェイト A、¥500) 13.5g~21.5g(別売サブウェイト B、¥500) |
針圧可変範囲 | 0~3g(1回転) |
<総合> | |
付属機構 | アームリフター(高さ可変型) ストロボライト 水準器 オーバーハングゲージ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 3.5W |
外形寸法 | 幅466x高さ142x奥行342mm |
重量 | 9.3kg |