MICRO MR-711
¥71,000(1973年頃)
解説
ダイレクトドライブ方式を採用したレコードプレイヤー。
駆動系には電子回路制御方式によるDCサーボモーターを用いたダイレクトドライブ方式を採用しています。
ターンテーブルはアルミダイキャスト製で、イナーシャモーメントを260kg/cmと大きくとってあり、さらに軸受け精度は±2/1000mm、真円度±1/1000mm以下と精度の高いものを採用しています。
33・1/3、45rpmの速度チェックには電子回路採用のメーター方式を採用しています。このメーター上のゼロ調整は周波数カウンターを使用してモーターの定速度回転と一致するように較正されており、より正確さを追求しています。
また、33・1/3、45rpmそれぞれ独立したスピードコントロール機構を搭載しており、規定速度に対して±6%の微調整が可能です。
トーンアームにはスタティックバランス型のMA-202Lを搭載しています。
このトーンアームは回転部分軸受けに超精密アンギュラー形ベアリングとμ独自のピボットを組みあわせており、優れた感度を得ています。また、パイプ材質と仕上げ精度を考慮し、制動材の使用などで低域共振や局部共振を抑えています。高さ調整は6mmの範囲内ではワンタッチレバー式となっています。
オイルダンプ式アームリフターの遅延動作によりレコードと針先の接触時のショックを防止しています。また、μ独自のインサイドフォースキャンセラー機構を搭載しています。
カートリッジにはMM型カートリッジのM-7000/eを搭載しています。
このカートリッジは針先を交換することでCD-4にも対応しています。
キャビネットは1mmのパンチングメタルを中心に、厚さ約10mmの底板を使用しており、アコースティックフィードバックによる共振を抑えています。また、仕上げにはアルミダイキャストパネルが使用されています。
さらに、ハウリング対策のため、高さ調整の可能な防振ゴム脚を採用しています。
パーツボックスを兼ねた回転式フロントドアが設けられています。
出力コネクターにはDINコネクターを採用しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ方式 |
モーター | DCサーボモーター |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト製、2.0kg |
回転ムラ | 0.04%以下 |
S/N比 | 58dB以上 |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティック・バランス型、MA-202 |
有効長 | 252mm |
オーバーハング | 15mm |
オフセットアングル | 21゜ |
最大トラッキングエラー | 1.5゜以下 |
適合カートリッジ自重 | 4g~16g(追加ウェイト付 9g~21g) |
針圧可変範囲 | 0~3g |
<カートリッジ部> | |
型式 | MM型(M-7000/e) |
周波数特性範囲 | 5Hz~45kHz |
出力バランス | ±0.5dB(1kHz) |
チャンネルセパレーション | 30dB(1kHz) |
出力電圧 | 3.5mV(1kHz、3.54cm/s) |
負荷抵抗 | 45kΩ~50kΩ |
最適針圧 | 1.5g |
針先 | 0.3x0.8mil楕円ダイヤ針 |
コンプライアンス | 30x10-6cm/dyne |
自重 | 5g |
交換針 | V-7000/e(¥5,900) V-7000/F(CD-4用、¥9,000) |
<総合> | |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅498x高さ171x奥行422mm |
重量 | 13kg |