MICRO DQ-7
¥79,800(1979年発売)
解説
レコードを聴きながら針圧調整が可能なダイレクトドライブプレイヤー。
駆動モーターにはクォーツロックによるPLLサーボモーターを採用しています。
PLLサーボ方式は精度の高い水晶を発振回路に使用しており、初期ドリフトや温度ドリフトなどの影響を受ける事が少なく、回転数偏差も±0.002%以下となっています。
また、スロットレス・コアレスタイプなため、DCモーターの問題点とされていたコギングがなく、スムーズな回転が得られます。
電源のON/OFFと回転数切換にはソフトタッチのプッシュボタン式となっています。
また、33/45回転とも±6%の範囲で微調整が可能です。
ストロボスコープには定速回転のチェックが用意な透過式を採用しています。
トーンアームにはダイナミックバランス型トーンアームであるMA-505Xを搭載しています。
ダイナミックバランス型トーンアームはバネ成分を応用して針先をディスク音溝に圧着する構造となっており、ディスクの反りやプレイヤーの水平度の影響を受けずにトレースが可能となっています。また、軸受の水平垂直感度に優れた構造なため、使用するカートリッジに針先コンプライアンスに応じて軽針圧によるコンスタントな圧着性を実現しています。
軸受に支えられたパイプ可動部分の質量(ムービングマス)も小さくハイコンプライアンス型カートリッジを軽針圧で適正に動作させる事が可能です。
ダイナミックバランス方式ではトーンアーム自体は0バランスを取ったままスプリングの張力だけで針圧を印加しているため、スタティックバランス型のようにレコード面の凹凸で上へ働くモーメントが生じる事がありません。このため、レコード面がどのような状態にあっても恒に一定した針圧がかかり、ターンテーブルの傾きやレコードの反り、偏心の影響を受けません。
MA-505Xの針圧調整機構はアーム回転部から独立した構造となっています。このため、再生中も適正針圧を選ぶ事ができます。
また、バイアスノブをセットするだけで針圧に対応したインサイドフォースキャンセラーをかけることができます。
アームパイプの内部配線には無酸素銅同軸線を採用しており、伝送特性を改善しています。
キャビネット部には天然木仕上げのソリッドベースを採用しています。
DQ-7では部品取り付け用のホールカットをできるだけ小さくし、ソリッドベースを有効に活用した設計によってモーターの回転やターンテーブルの回転による共振を受けにくくしています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
モーター | クォーツロックによるPLLサーボDCモーター |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ターンテーブル | 33.3cmアルミダイキャスト製、1.7kg |
SN比 | 62dB(JIS)以上 |
回転ムラ | 0.02%WRMS以下 |
<トーンアーム部> | |
型式 | ダイナミックバランス型 |
アーム有効長 | 237mm |
オーバーハング | 15mm |
オフセットアングル | 21゜ |
最大トラッキングエラー | 1.5以下 |
針圧可変範囲 | 0~3g |
適合カートリッジ重量 | 4g~10g 別売りサブウエイトでオルトフォンSPU-G取付可能 |
<総合> | |
外形寸法 | 幅510x高さ160x奥行405mm |
重量 | 12.4kg |