McIntosh MC2600
¥1,000,000(1990年発売)
解説
マッキントッシュ・パワーアンプ群の中で、最大の出力と最小の歪率を同時に達成したトップエンドモデルとして発表されたステレオパワーアンプ。
ステレオで600W+600W、ブリッジ接続のモノ動作で1200Wの大出力を実現しています。この連続出力はアウトプットトランスを使用しているため2Ω~8Ω(モノラル時は1Ω~16Ω)に対して変る事がありません。
また、定格インピーダンスより80%低い重負荷に対しても2,200W+2,200W(モノ動作時4,400W)のダイナミックパワーを供給できるパワーマージンと最大200Aにおよぶ出力電流容量を備えており、強力なスピーカードライブを実現しています。
出力段に9パラレル合計36個のパワーデバイスを採用しており、アウトプットランスによるパワー段の安定動作とともに大型ヒートシンクや自動トラッキング・バイアスサーキットによって発熱を低減しています。さらに、長時間のハイパワー動作が連続した場合に2速度の低騒音放熱ファンが動作し、低温度動作化を図っています。
また、万一の過熱に備え自動復帰型の電源ブレーカーを内蔵しています。
クリッピング出力を超える過大入力に対応するため、マッキントッシュ独自のパワーガードシステムを搭載しており、過大入力時には自動的にゲインを落とします。
また、出力ショートなどの過大電流に対してはセントリーモニターシステムが出力電流を制御しています。
回路には、クロスオーバー歪を発生しない新マッキントッシュ・サーキットや平衡増幅の搭載や、各ステージの厳密なインピーダンス配分、構成パーツの吟味が施され、大出力アンプながら微小出力領域まで低歪率を実現しています。
出力端子には大電流容量金メッキターミナルを採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
出力(正弦波連続出力) | stereo:600W+600W(2Ω、4Ω、8Ω) mono:1,200W(1Ω、2Ω、4Ω、8Ω、16Ω) |
出力インピーダンス | stereo:2Ω、4Ω、8Ω monoパラレル:1Ω、2Ω、4Ω monoブリッジ:4Ω、8Ω、16Ω |
出力周波数帯域 | 20Hz~20kHz |
全高調波歪率 (20Hz~20kHz) |
stereo:0.005%以下(250mW~600W、両ch動作) mono:0.005%以下(250mW~1200W) |
混変調歪率(20Hz~20kHz) | stereo:0.005%以下(片chにつき、ピーク1,200W以下、両ch動作時) mono:0.005%以下(ピーク、2,400W以下) |
周波数帯域(1W出力時) | 20Hz~20kHz +0 -0.26dB 10Hz~100kHz +0 -3dB |
SN比 | 105dB以下(定格出力時、Aウェイテッド) |
IHFダイナミック・ヘッドルーム | 1.7dB |
ダンピングファクター | 40以上 |
入力インピーダンス | 20kΩ(不平衡) 40kΩ(平衡) |
入力感度 | 1.4V、2.5V切替 |
パワーガード | 1kHzでオーバードライブ14dBまでTHD2%以内 |
付属機能 | 電圧レギュレーター付照明のパワーメーター WATTS/HOLDのメーター表示切替スイッチ 左右独立ゲインボリューム ヘッドホンモニター端子 スピーカーon/offスイッチ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz、2A~24.5A、15A、UL/CSA |
外形寸法 | 幅483x高さ267x奥行457mm(端子含む) ハンドルクリアランス44mm |
重量 | 59kg |