McIntosh C100
¥1,100,000(1997年9月発売)
解説
デュアルシャーシ構造を採用したコントロールアンプ。
上部シャーシに、ローノイズ化を図った電源系と、操作系を行うリモートコントローラーを組み込み、下部シャーシにシグナル系をまとめた構成となっています。これにより相互干渉を防ぎ、音質劣化を防いでいます。
フォノイコライザーを搭載しています。さらに、MCカートリッジ用に、コイルに銀線を用いた新開発トランスを搭載しています。このトランスはミューメタルシールドケースに収められています。
入力から出力まで完全バランス回路を採用しており、アンバランス入力もバランス信号に変換して伝送しています。また、増幅段各段毎に専用レギュレーターを搭載し、広大化するソースのダイナミックレンジへの対応を図っています。
さらに、ローノイズ金属被膜抵抗やポリプロピレンコンデンサーなどのパーツを吟味して使用することで、より高音質化を図っています。
ボリュームにはマイクロプロセッサーを使用したデジタルコントロールアッテネーターを開発・搭載しており、±0.05dB以下の高い精度を実現しています。
ユーザーとのインターフェースは1回転128ステップの光学式ロータリーエンコーダーで行っています。
ボリュームとバランスの調整はマッキントッシュブルーの蛍光管により表示され、最大の15dBから最小の-80dBまでを0.5dBステップでゲイン値表示か、フルボリュームに対する%表示が可能です。
また、バランスつまみを動かすとその値をdBで表示し、約5秒後にボリューム表示に復帰します。
ソースを切換えても各入力のレベルを揃えるソーストリム機能が搭載されています。
入力切換えなどのコントロールは、マイクロプロセッサーとリレーを用いた方式を採用しており、さらにボリューム調整などの処理もマイクロプロセッサーで行っています。
リレーの接点にはルテニウム蒸着が施されており、さらに酸素を含まない不活性ガスで充填したガラス管で密封することで信頼性を向上しています。
Recアウトセレクターを搭載しています。
ダブルシールドの電源トランスを搭載しています。
グラフィックイコライザーなどを接続できるプロセッサー入出力端子を搭載しています。
落雷などの原因でマイクロプロセッサーがロックされた場合にリセットが可能なパワースイッチを搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリアンプ |
周波数特性 | 10Hz~40kHz +0 -0.5dB |
定格出力 | 2.5V(バランス/アンバランス共、メイン、スイッチド1/2各々) |
出力インピーダンス | 100Ω(バランス) 50Ω(アンバランス) |
最大出力電圧 | 25.0V(メイン/スイッチドのバランス出力、10Hz~40kHz) 12.0V(メイン/スイッチドのアンバランス出力、10Hz~40kHz) |
全高調波歪率 | 最大0.002%(定格出力時、20Hz~20kHz) |
入力感度 | Phono:4.4mV(2.5V定格出力時、0.5mV IHF) High Level:450mV(2.5V定格出力時、50mV IHF) |
S/N比(Aネットワーク) | Phono:86dB High Level:98dB |
最大入力信号 | Phono MM:50mV High Level:5V(バランス) |
入力インピーダンス | Phono MM:47kΩ Phono MC:5Ω High Level(バランス):44kΩ High Level(アンバランス):22kΩ |
電圧ゲイン | 70dB(MC→Tape out) 40dB(MM→Tape out) 0dB(High Level→Tape out) 15dB(High Level→Main out) |
ACアウトレット | スイッチド:4系統 アンスイッチド:1系統 |
電源 | AC100V |
消費電力 | 25W |
外形寸法 | 幅444x高さ137x奥行445mm(シャーシ1台あたり) |
重量 | 11.0kg(コントロール部) 8.7kg(プリアンプ部) |
付属 | ワイヤレスリモコン |