MARTIN LOGAN The Aerius II
価格不明(1台、1996年頃)
解説
The Aeriusをベースに改良が施されたスピーカーシステム。
ネットワークのクォリティアップや、ゴールドメッキ入力端子の採用、オートバイアス回路の動作確認LED、上級機と同等の塗装仕上げなどを採用しています。
低域には20cmコーン型ウーファー、高域には静電型スピーカーが採用されています。
ウーファーユニットはエンクロージャー下部にマウントされています。
ネットワーク部には、特注巻線専用トランスやポリプロピレンコンデンサー、空芯コイルが採用されてます。
マーティン・ローガン社のスピーカーはESL(Electro Static Loudspeaker)と呼ばれる方式を採用しています。
この方式は、小さな穴を表面に開けた2枚の金属パネルでポリエステル製の膜を挟んだ構造となっています。金属製パネルは導体であり、これ自体は振動しないためステーターと呼ばれており、間に挟まれた特殊コーティングのポリエステル製フィルムをダイアフラムと呼んでいます。
ダイアフラムは高圧のDCパワーサプライに接続されており、表面の特殊コーティングに2,500~3,500Vの陽極の静電気を帯電させています。そして、ステーターはトランスを経てパワーアンプの出力端子へと繋がっています。このトランスは、音楽信号を同じ波形のまま極性を逆にした高圧信号に変換し、ステイターに送り込んで行きます。このようにしてステイターは陽極の静電気が帯電したダイアフラムと押したり引いたり作用しあって音を生み出しています。
マーティン・ローガンのスピーカーは、10工程にわたる接合部や仕上げへのチェックを行ったあと、さらに品質管理部のエンジニア達によって最終の品質管理証明を与えるためのチェックがされています。
ステーターはそれぞれ10,000Vに至るまで完全な絶縁が施されており、個々に手作業によってチェックされています。このチェックは20工程に及び、高い信頼性を獲得しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・フロア型 |
ユニット等 | 低域用:20cmコーン型 高域用:静電型 |
周波数特性 | 40Hz~22kHz ±3dB |
指向性 | 水平方向:30度 |
音圧レベル | 88dB/2.83V/1m |
最大許容入力 | 200W(片チャンネル) |
インピーダンス特性 | 公称:4Ω 最小:1.7Ω(20kHz時) |
クロスオーバー周波数 | 500Hz |
外形寸法 | 幅263x高さ1,387x奥行312mm |
重量 | 約25kg |