
MARK LEVINSON No512
¥2,100,000(2008年発売)
解説
マークレビンソン初のSACDプレイヤー。
内部の半分近いスペースを電源回路が占めており、長年に渡るアンプ開発で培ってきた独自の技術やノウハウを投入しています。
電源部には2個の大容量トロイダルトランスを搭載しており、アナログ回路用およびデジタル回路用にそれぞれ専用の電源回路を搭載しています。これにより各回路に安定した電源供給を可能にすると共に電源ラインを経由したデジタル回路からアナログ回路へのノイズの混入を防いでいます。
デジタル回路で問題となるジッター(時間軸歪)に対処するため、メモリーバッファーとDDS(Direct Digital Synthesis)回路を組み合わせた半ジッター技術を採用しています。
この方式ではトランスポートで読み込んでデコードしたデジタル信号をメモリーバッファーに一旦保存し、その後DDS回路によって正確にリクロックする事でジッターを除去しています。また、DDS回路以降も含めたデジタル信号処理に関わる全ての回路を統一されたマスタークロックのコントロール下に置くことでジッターの影響を可能な限り排除しています。
D/A変換部には24bitDACをデュアルバランスで採用しています。さらに音質と信頼性の厳しい選定基準をクリアしたパーツを採用する事でより忠実かつ音楽性豊かなD/A変換を可能にしています。
また、SACDディスクの再生においてはDSDフォーマット対応DACを用いる事でDSDデジタル信号をマルチビットへ変換することなくダイレクトに処理しており、信号劣化や音質変化を排除したD/A変換を行っています。
アナログ出力回路はメタル・サブエンクロージャーに収納されており、ノイズ発生源となるデジタル回路や電源回路から隔離することで音質への悪影響を最大限に防いでいます。
D/A変換部からアナログ出力回路用の基板には衛星通信用に開発された6層構造のハイスピード基板を採用しており、表面実装を取り入れる事でコンパクトな回路をシンメトリー配置したフルバランス設計を実現しています。
大容量のアナログ専用電源と、マークレビンソンのプリアンプにも用いられているリファレンスグレードの強力な出力バッファー回路によって損失の少ない信号伝達を実現しています。
フルバランス・アナログボリューム回路を搭載しており、パワーアンプとのダイレクト接続が可能です。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
このリモコンでは音量調整も行う事ができます。
機種の定格
型式 | SACDプレイヤー |
アナログ出力 | XLRバランス:1系統 RCAアンバランス:1系統 |
固定出力レベル | バランス:4V アンバランス:2V |
最大出力レベル | バランス:16V アンバランス:8V |
デジタル出力 | XLRバランス:1系統(AES/EBU) RCAアンバランス:1系統(SPDIF) |
D/Aコンバーター | 24bitデュアル・ディファレンシャルD/Aコンバーター |
周波数特性 | +0.0 -0.2dB(PCM/CD) +0.0 -0.5dB(DSD/SACD) |
全高調波歪率 | 92dB(PCM/CD) 99dB(DSD/SACD) |
ダイナミックレンジ | 108dB |
S/N比 | 108dB |
出力インピーダンス | 10Ω |
コントロール端子 | Ethernetポート:1系統 RS-232ポート:1系統 IR赤外線コントロール端子:1系統 12Vトリガー入力:1系統 12Vトリガー出力:1系統 |
外形寸法 | 幅442x高さ116x奥行448mm |
重量 | 14.7kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |