MARK LEVINSON No38SL
¥1,100,000(1994年発売)
¥950,000(1995年頃)
解説
No38Lのスペシャルバージョンとして、内部の主要パーツを一新して大幅な音質的グレードアップを図ったコントロールアンプ。
No38SLでは4層タイプの基板を採用しており、音楽信号ライン、アースライン、プラスマイナスの各電源ラインを独立させています。これにより電源ラインを最短化する事で電源インピーダンスを低減し、回路の過渡特性を向上させています。
また、基板には衛星通信分野で使われている絶縁特性に優れた新素材シアン化エステルプリント基板を、オーディオ製品として世界で始めて採用しています。
内部構成はデュアルモノラル仕様となっており、入力端子から出力端子までの信号処理に関わる全ての回路を分離独立せています。さらに、アンバランス信号にはフルバランスオペレーション方式を採用しており、入力直後にバランス化して出力までバランス信号の状態で全ての信号処理を実行しています。
アッテネーター部には最新のエレクトロニクスレベルコントローラーを採用しており、精密かつ正確なレベル調整を可能にしています。
また、フロントパネルの大型ボリュームにはバリアブルレゾリューションボリュームコントロールを採用しており、回すスピードに応じてステップ幅が変化する独自の仕様となっています。
入力ソースの切換部には独自の絶縁分離構造を採用しており、ソース間の干渉を徹底して排除しています。
電源部にはトロイダルトランスを採用しています。
入力ソース毎にレベルをプリセットできるインプットオフセットプログラム機能を搭載しています。
ミュート機能を搭載しており、ソース切換時のノイズを防止します。
SSPラインポジションを搭載しており、サラウンドデコーダーとの組み合わせで活用できます。
位相反転用ポラリティスイッチを搭載しています。
ディスプレイ部にはLEDディスプレイを採用しています。
他のマークレビンソン製品との連携操作を可能にするコミュニケーションリンク端子を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
No38Lからのグレードアップにも対応していました。
No380SLが発売した際にNo38SLからNo380SLへのバージョンアップサービスがありました。
このバージョンアップでは基板とフェイスプレートの交換が行われましたが、オプティカルエンコーダーは含まれずボリュームの感触は変わりませんでした。ボリュームの感触を変えるため別途ボリュームパーツの交換が必要でした。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
構成 | デュアルモノラル構成 |
入力 | バランス(XLR):2系統 アンバランス(RCA):4系統 |
出力 | バランス・メイン(XLR):1系統 アンバランス・メイン(RCA):1系統 レコーディング出力(RCA):1系統 |
入力インピーダンス | 100kΩ(680pF) |
出力インピーダンス | 6Ω以下 |
最大出力 | 16Vrms(メインアウト) |
ゲイン | -72.1dB~+18.9dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅400x高さ98x奥行364mm |
重量 | 16kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |
別売 | バージョンアップサービス(No38SL-No380SL、¥350,000) |