MARK LEVINSON No380SL
¥1,150,000(1997年発売)
解説
No38SLの全回路を見直し、再新鋭パーツを採用した新世代のプリアンプ。
No380SLはNo380Lの上位モデルに当たります。
この機種では四層基板によって±電源供給ラインを独立化させています。また、ビシェイの高精度メタルホイルレジスターの採用や、出力バッファへのメタルカンタイプの高精度ペアマッチング・トランジスタを採用しています。
また、フロントパネルのネームプレートがシルバープレートにブラックレタリング仕上げとなっています。
フルバランスオペレーション方式を採用しており、入力から出力までの全ての信号処理をバランス領域で行っています。
BI/BOの入力バッファー部にローノイズファーストボルテージモードオペアンプを新採用しています。
このオペアンプは従来のカレントモードオペアンプに比べ低歪で透明度の高い高域を獲得しています。また、バランスレベルのマッチング精度の向上とノイズの削減により、大音量でのボリューム操作時に発生するセレクターノイズを大幅に低減しています。
内部レイアウトにはデュアルモノラル設計を採用しており、オペレーション回路を挟み込むように独立した左右チャンネルのオーディオ回路を対称に配置しています。
オーディオ回路はプリアンプとしての最小限の構成とすることでシンプル&ストレートを追求しています。
ボリューム部にはMDACのレジスターアレーをボリューム素子として用いた高精度な音量調整機構を採用しています。
ボリューム回路にはローノイズファーストボルテージモードI/Vコンバーターを採用しており、高精度レジスタを組み合わせることで音楽のダイナミズムを忠実に再現しています。
また、ボリューム部のオプティカルエンコーダーには重厚な操作感のある最新パーツを採用しています。ボリューム調整時のレゾリューション変化を最適化することで微妙な音量調整から大胆な操作までスムーズな音量調整を可能にしています。
出力バッファーには低雑音でハイスピードの新型カレントバッファー回路を採用しており、動的リニアリティを改善しています。また、低ESR電源コンデンサーを合わせて採用することで広帯域にわたって低インピーダンス化し、音のシャープな立ち上がりと厚みを得ています。
現在得られる最高グレードの高級・高音質パーツを厳選して採用しています。
異なるパーツとの相互作用や相乗効果を含めて一点一点膨大な時間をかけたヒアリングテストによって検証しており、音質的に優れ、音楽性の高いパーツを採用しています。
電源部は、ウルトラファースト・ソフトリカバリーダイオードによるディスクリート構成のブリッジ・レクティファイアーを左右オーディオ部の電源部に独立配置しています。
リップルやノイズが少ない安定した直流電源を作り出すことでローレベルでの静粛性を改善しています。
オペレーション回路の電源部にも、オーディオ部と同様のウルトラファーストリカバリーダイオードを採用しています。徹底したクリーン電源設計によってノイズの発生を抑え、オーディオ部へのノイズ混入を防止しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力 | バランス(XLR)x2 アンバランス(RCA)x4 |
出力 | バランス・メイン(XLR)x1 アンバランス・メイン(RCA)x1 レコーディング出力(RCA)x2 |
入力インピーダンス | 100kΩ(680pF) |
出力インピーダンス | 6Ω以下 |
最大出力 | 16V(メインアウト) |
ゲイン | -72.1dB~+18.9dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
外形寸法 | 幅400x高さ98x奥行364mm |
重量 | 16kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |
別売 | バージョンアップサービス(No380L-No380SL、¥400,000) |