解説　

歴代のSACDプレイヤー開発で培われた技術を投入したSACDプレイヤー。

D/A変換部にはシーラスロジック社製DACであるCS4397を搭載しています。
このICはSACDの録音フォーマットである1ビットDSD信号に加え、内蔵するダイナミックエレメントマッチング回路によってCDの16ビットPCM信号にも対応しています。

フィルターアンプ部にはディスクリート構成のハイスピードアンプを採用しています。
マランツオリジナルのHDAM(高速電圧増幅モジュール)を用いた電流帰還型の回路としています。

内部レイアウトは、メカモジュールを向かって左側に配し、電源回路を中心にアナログオーディオ回路、デジタル出力回路、ヘッドホン回路が配置されています。
このレイアウトによりオーディオ信号や電源ラインの交差やジャンパー線、配線材を極力廃する事ができ、シンプルかつストレートな信号伝送によって信号ロスを抑えています。

メカモジュールのサーボやデコーダー回路にはガラスエポキシ材の四層基板を採用しており、ノイズ放射を低減しています。
また、トレイ部には防振効果のある塗料が塗布されており、色はブラック仕上げとする事でレーザーの乱反射の影響を少なく抑える事で音質への影響も抑えています。

ヘッドホン出力には専用の出力回路を搭載しています。
回路は高速電流バッファーアンプとインプットバッファー回路で構成されており、安定した音質を実現しています。

電源部のブロックコンデンサには試作と試聴を繰り返して開発されたカスタム品を採用しています。
さらに、アナログオーディオとその電源部にはオーディオ用電解コンデンサを、電源部の整流回路には低ノイズで高速応答性のショットキーバリアダイオードを採用するなど、音質に関わる部分に高品位パーツを採用しています。
また、プリント基板には鉛フリーに対応した銅スルー両面基板を採用しており、シールド面やGND面の面積を十分に取ることで低インピーダンス、低ノイズ化を図っています。

電源部にはデジタル・アナログ・表示系のそれぞれに別捲線を用いた電源トランスを採用しており、整流回路や平滑回路もそれぞれ独立する事で回路間の干渉を排除しています。
電源トランスのコアサイズは57mmx47mmx積み厚35mmで十分な容量を確保しつつ、コア部にはシールドを施すことでリーケージフラックスを抑え、機器内部へのノイズの影響を低減しています。

フロントパネルにはアルミ押し出し材を採用しています。

CDデジタル出力端子として同軸と光のそれぞれを1系統備えています。

クイックリプレイ機能を搭載しています。
この機能では、再生中に任意に設定した時間(10秒/20秒/30秒から選択)をワンタッチで戻って繰り返し再生が行えます。

SACDのシングルレイヤー/デュアルレイヤー/ハイブリッド再生に対応しています。
またSACDのテキスト表示に対応しています。

30曲のプログラム再生やランダム再生、1曲/全曲/A-B間のリピート、AMSなどの機能を搭載しています。

ディスプレイオフ機能を搭載しています。

外部タイマーを接続する事でタイマープレイが可能です。

ヨーロッパの環境規制WEEE&RoHSに対応sいています。

ゴールドとシルバーの2色のカラーバリエーションがありました。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格

型式	SACDプレイヤー
再生可能ディスク	SACD:シングルレイヤー、デュアルレイヤー、ハイブリッド 音楽CD/CD-R/CD-RW
チャンネル数	SACD:2チャンネル CD:2チャンネル
再生周波数範囲	SACD:2Hz～100kHz CD:2Hz～20kHz
周波数特性	SACD:2H～50kHz -3dB CD:2Hz～20kHz
ダイナミックレンジ	SACD:112dB CD:100dB以上
高調波歪率(1kHz)	SACD:0.0020% CD:0.0020%
ワウフラッター	水晶精度
音声出力	2.3V(アンバランス)
デジタル出力(CDのみ)	同軸:0.5Vp-p/75Ω 光:-19dBm
ヘッドホン出力	0.5W/32Ω(ボリューム最大)
信号方式	SACD:1ビットDSD CD:16ビット・リニアPCM
サンプリング周波数	SACD:2.8224MHz CD:44.1kHz
光学読取り方式	レーザー:AlGaAs 波長:650nm(SACD)、780nm(CD)
電源	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	19W
最大外形寸法	幅440x高さ126.5x奥行335.5mm
重量	6.3kg
付属	ワイヤレスリモコン(RC7001SA) 電源ケーブル アナログ接続コードx1組 リモート接続コード