Marantz SA-1
¥550,000(2000年2月発売)
解説
最高精度レベルのD/Aコンバーターをはじめとする厳選パーツ群により開発されたマランツのSuper
Audio CDプレイヤー1号機。
1bitデュアルD/AコンバーターDAC7(TDA1547)をチャンネルあたり2個ずつ(D/Aコンバーターとしては4個)使用することにより、CDの64倍にも及ぶサンプリング周波数を持つDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)信号のD/A変換を実現しています。
CD再生時には、8倍オーバーサンプリングデジタルフィルターDF7(TDA1307)を使用しており、サンプリング周波数44.1kHzのCDの音楽信号をビットストリーム・データへ変換し、4タップ構成のD/Aコンバーター部へと受け渡しています。
オーディオ回路には、マランツ・オリジナルのハイエンド・デバイスHDAM(高速電圧増幅モジュール)を、ツインバックしたデュアルHDAMを採用しています。熱や振動、電磁波の影響を最小レベルにまで抑える高いシールド構造により安定した性能を実現したHDAMをツインパックとすることで、理想的なハイスルーレート/ローインピーダンスを達成しています。
電源部のメイン電源トランスには、銅メッキ・シールドカバー付きのスーパーリングコア・トロイダルトランスを採用しています。このトランスは漏洩磁束レベルを約10分の1程度にまで低減するとともに、80VAという大容量を持っており、余裕のあるレギュレーションを実現しています。
また、蛍光表示管への電源供給には専用のトランスを用意しています。さらに、表示管のデータ表示のほか、ヒーター電源もオフにすることが可能など、ノイズの遮断対策がとられています。
電源部には特別セレクト品のブロックケミコンが採用され、さらに削り出しRCA金メッキピンジャック、金メッキバランス出力端子、デタッチャブル式ACコードなどの厳選したパーツを採用しています。
外部からの振動や内部で発生する共振を排除するため、メカニズムとそのベース・シャーシには亜鉛ダイキャストを、メカローダー・トレイにはアルミ・ダイキャストを、それぞれ採用しています。
さらに、メカニズムのサーボ系から発生する輻射ノイズのシャットアウト対策として、銅メッキ・シールドカバーを採用しています。
スチール製銅メッキ6.4mm厚、重量6.7kgのベースプレートを使用しており、ダイキャストメカニズムを強固に固定すると同時に、高い剛性によって内外からの振動・共振・共鳴を低減しています。
トップカバーには5mm厚のアルミ・トップカバーを採用しており、筐体は、正面、上面、側面からビスを排除した構造となっています。
2chSACDの規格ディスクである全てのディスク(シングル・レイヤー・ディスク、デュアル・レイヤー・ディスク、ハイブリッド・ディスク)に対応しており、DST信号で記録された2チャンネルディスクの再生や、CD/CD-Rディスクの再生も可能です。
アルミトップリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | スーパーオーディオCDプレイヤー |
出力端子 | デジタル同軸出力(CD-DAのみ):1系統 デジタル光出力(CD-DAのみ):1系統 アナログアンバランス出力:1系統 アナログバランス出力:1系統 |
チャンネル | SACD:2ch CD:2ch |
周波数範囲 | SACD:2Hz~100kHz CD:2Hz~20kHz |
周波数特性 | SACD:2Hz~50kHz -3dB CD:2Hz~20kHz |
ダイナミックレンジ | SACD:109dB CD:98dB以上 |
高調波歪率 | SACD:0.0012% CD:0.0015% |
ワウフラッター | 水晶精度 |
音声出力 | アンバランス:2.2V バランス:3.9V |
デジタル出力(CD-DAのみ) | 同軸:0.5Vp-p/75Ω 光:-19dBm |
レーザー | AlGaAs |
波長 | SACD:650nm CD:780nm |
信号方式 | SACD:1ビット・DSD CD:16ビット・リニアPCM |
サンプリング周波数 | SACD:2.8224MHz CD:44.1kHz |
許容動作温度 | +5℃~+35℃ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 33W(電気用品取締法) |
最大外形寸法 | 幅458x高さ133x奥行365mm |
重量 | 17.7kg |
付属 | リモコン(RC-1SA) RCAピンコード AC電源コード |