Marantz Model6300
¥69,000(1970年代後半頃)
解説
ダイレクトドライブ方式を採用したレコードプレイヤー。
メカニズム部にはダイレクトドライブ方式を採用しており、8極24スロットのハイトルク型DCブラシレスモーターを採用しています。
このモーターは対時間速度比が30分間で0.4%以下で、長時間の使用でも滑らかな回転を保ちます。これは純電子カイロが回転状況を監視して自動制御するためで、外音や電源電圧の変動にも左右されず、負荷の変化による影響を抑えています。
トーンアーム部にはマランツラボラトリーがModel6300のために開発したスタティックバランスS字型トーンアームを採用しています。
アームの支点にはジンバルベアリングを採用しており、水平回転部と垂直回転部の摩擦抵抗を最小限に抑えるハイコンプライアンス構造となっています。また、共振点を下げるためにトーンアーム部分とカウンターウェイト部分の接点にダンパーゴムを挿入したり、横からの力をキャンセルするラテラルバランサーシャフトを太くするなど、細かい部分にも音質を重視した工夫が施されています。
さらに配線にはCD-4方式4チャンネルの再生に適したローキャパシターケーブル(1mあたり40pF以下)を採用しています。
カートリッジにはシュアー社製のM95EDを搭載しています。
電子式のオートリフト、オートシャットオフを採用しています。
この方式では発光ダイオードとフォトトランジスタが演奏の終了を検知してオートリフト、オートシャットオフを行います。
また、キューコントロールにも電子油圧式を採用しています。
キャビネットはデザインとともに音質への影響を追求した設計となっています。
脚部にはダブルインシュレーターを採用しています。
これはプレイヤー本体に接触する硬質ゴムとこれを支えるクッションゴムからなる特殊構造となっており、音質に悪影響を与えるアコースティックフィードバックや床からの振動を吸収あし、優れたハウリングマージンを得ています。
また、外側のリングを回すことによって本体の水平調節も可能です。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動モーター | DCサーボモーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ方式 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ワウフラッター | 0.05%以下 |
ランブル | -62dB |
スピードコントロール | ±3% |
ターンテーブル | 31cmアルミダイカスト製、1.6kg |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランスS字型 |
実効長 | 231mm |
オーバーハング | 15mm |
<カートリッジ部> | |
型名 | Shure M95ED |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
チャンネルバランス | 2dB以内 |
出力電圧 | 4.7mV(5cm/s、1kHz) |
チャンネルセパレーション | 25dB(1kHz) |
チャンネルバランス | 2dB以内 |
負荷抵抗 | 47kΩ |
交換針 | N95ED |
<総合> | |
付属機構 | オートリフト オートシャットオフ アンチスケーティング ラテラルバランサー キューイングレバー リジェクトレバー トラッキングアングル調整 アーム高調整 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅435x高さ190x奥行376mm |
重量 | 9.9kg |