Marantz Project D-1
※500台限定生産
¥500,000(1998年発売)
解説
マルチビットの銘石「TDA1541AS2(ダブルクラウン)」と最新の技術を組み合わせて開発されたD/Aコンバーター。
マルチビットDAC ICの銘石、フィリップス「TDA1541AS2」(ダブルクラウン)は、広い温度範囲にて16ビット精度を保証したリアル16ビットデュアルDACチップです。この高精度ICチップの持つポテンシャルを最大限に発揮するため、先進のオリジナルDSPを開発し、8fsデジタルフィルタ、ディエンファシス、インバート回路、新フィーチャー「スケーリング」を構成することにより、1チップの中でのバランス動作を実現するなど、優れたD/A変換を実現しています。
I/Vコンバーター部とバランスアンプ部はNon-NFBサーキットで構成しており、フィードバックループを追放することでデジタルノイズの飛び込みを防いでいます。また、電源部の高周波特性、供給スピードに起因する内部伝送ジッターも温度補償付きNon-NFBパワーサプライの採用により、可聴帯域全般にわたって大幅削減しています。
D/Aコンバーター(16ビット)の動作が常に適正にフルスイングするように、オリジナルDSPを用いてデジタルフィルタ段階にてDAC入力へ送られる信号(データ)のスケール(通常のデジタルフィルタICでは一元的に決まっている値)を+−それぞれ9段階ずつ可変できるスケーリングコントローラーを搭載しています。
アナログポストフィルタは、位相特性、過渡応答性に優れた2次のパッシブ型を採用しています。
電源部は、250VAクラスの大容量低インピーダンス巻線電源トランス、高速10Aファーストリカバリーダイオード、多数並列接続した低倍率箔低インピーダンスケミコンを組合わせた構成となっています。
デジタル系回路基板には、表層35ミクロン、内層70ミクロン銅箔の4層基板、アナログ/電源系回路基板には、片面トータル135ミクロン銅箔厚の金メッキ両面基板を採用しています。
3.2mm厚銅メッキ鋼板ボトムシャーシと極厚アルミを用いたサイドパネル、リアパネル、トップパネルの組合せによる剛構造耐振シャーシ構造を採用しています。また、脚部は焼結合金製重量インシュレーターによる3点接地を採用しています。
同軸(BNC)、光、バランスの3種類7系統のデジタル入力と、同軸、光各1系統のデジタル出力を搭載しています。
デジタル出力はON/OFFが可能です。
サンプリング周波数は32kHz、44.1kHz、48kHz自動切換となっています。
アナログ出力は、XLRバランス出力及び、ノーマル(正相)/インバート(逆相)のRCAアンバランス出力を搭載しています。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
周波数特性 | 5Hz~15kHz ±0.5dB(fs=32kHz) 5Hz~20kHz ±0.5dB(fs=44.1kHz) 5Hz~22kHz ±0.5dB(fs=48kHz) |
S/N比 | 100dB |
ダイナミックレンジ | 98dB以上 |
全高調波歪率 | 0.005%(1kHz) |
チャンネルセパレーション | 96dB(1kHz) |
デジタル入力 | Coaxial:0.5Vp-p/75Ω Optical:-19dBm Balanced:3~7Vp-p/110Ω |
デジタル出力 | Coaxial:0.5Vp-p/75Ω Optical:-19dBm |
アナログ出力 | アンバランス:2.5Vrms バランス:5.0Vrms |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 38W |
最大外形寸法 | 幅440x高さ134x奥行364mm |
重量 | 17.0kg |