Marantz SM-7
¥220,000(1979年頃)
解説
Low-TIM化を目指して開発されたパワーアンプ。
メインアンプ部は完全DCアンプ構成とし、さらに初段にペア特性を揃えたDual・FETによるソースフォロアアンプを採用することで、入力段のインピーダンス変化による特性劣化を防いでいます。また、Dual・Trによる差動アンプ→エミッタフォロアバッファアンプと構成し、電力増幅段には新開発スーパーハイfT・Trをパラレルプッシュプル採用した3段ダーリントン回路で構成されています。
このスーパーハイfTトランジスタは、Low-TIM思想に基づいて生まれた、LSIプロセス技術と高周波Tr技術の結晶ともいうべき当時最新のエミッタバラスト型のパワートランジスタです。
200Wという大きなPcにもかかわらずfTは60MHzを示し、高周波特性、スイッチング特性に優れ、超高域まで余裕の安定増幅性能をもつマランツ特注のものです。これによりSM-7は、超高域から超低域の広帯域にわたって、高速応答性は格段に向上しています。
電源トランスには、定格負荷での連続最大出力時にもビクともしない大型電源トランスを搭載。二次側、左右チャンネルを完全に分離させたセパレート巻構造となっています。
さらに、コンデンサには15000μFx4の大容量タイプを使用。150W+150Wのハイパワーを悠々と供給します。
出力レベルのピークをdBと8Ω負荷時のワット数で直読できる高精度メーター搭載。
目盛りは対数圧縮型のため、小出力時から大出力時まで、レンジの切換えなしにモニターすることができます。
ASO検出型保護回路を搭載。出力電流や電圧が安全動作領域を超えると、瞬時に信号を安全値に制限。音楽信号の忠実な再現を損なうことなく出力トランジスタを保護します。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 | 150W+150W(8Ω) 190W+190W(4Ω) |
出力帯域幅 | 5Hz~100,000Hz |
全高調波歪率 | 0.01%以下(20Hz~20kHz、8Ω負荷) |
混変調歪率 | 0.01%以下 |
周波数特性 | (+0、-0.2dB):20Hz~20kHz (+0、-1dB):DC~100kHz |
入力感度/インピーダンス | 1.5V/30kΩ |
ダンピングファクタ | 100以上(8Ω負荷) |
残留雑音 | 0.034mV(IHF-Aカーブ) |
消費電力 | 最大出力時:850W 電気用品取締法:400W |
電源 | 100V、50/60Hz |
外形寸法 | 幅416x高さ146x奥行332mm |
重量 | 22kg |
別売 | キャビネット WC-77(ウォルナット仕上げ):¥8,000 WC-77N(マホガニー仕上げ):¥12,500 専用ラックハンドル RHA-7:¥4,000(1組) |