オーディオの足跡

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 解説 

マランツのセパレートアンプ技術を投入したプリメインアンプ。

出力段はMOS FETを採用したトリプルプッシュプル構成となっています。
MOS FETは、「良好な高周波特性を持つと同時に高耐圧・大電力化にも対応できる」、「原理的に多数キャリアのみで動作するため、J-FET以上の高入力インピーダンスを実現」「スイッチング時の蓄積効果が少ないため、ターンオフ時間が極めて短縮され、高速スイッチングが可能」などの特長を持っており、マランツ独自のクォーターAと相まって理想的な動作を実現しています。

独自のクォーターA回路を採用しており、最大出力の1/4までは完全な純A級動作を行い、それ以上の最大出力まではAB級動作へ自動的にシフトします。このオートシフトは電子コントロールにより制御されており、メインアンプの出力電圧を検出し、バイアス電流を高速スイッチング回路で制御しています。
PM-94では、従来のクォーターA回路よりも検出速度を向上しており、よりスムーズなコントロールを可能にしています。

MCカートリッジの性能を充分に発揮するため、MC入力に高性能MCトランスを2個左右独立して搭載しています。
このトランスは、2コイル構成で、コア方向と巻線方向の2重シールドを採用しており、高音質MCトランス「MC1000」に迫るクォリティを得ています。
また、昇圧比はHigh・Low切換え型となっています。

電源部には大型トランスと90,000μF大型電解コンデンサーを搭載しています。
特にトロイダルトランスには、珪素鋼板3重シールドを行い、徹底してフラックス対策を施しています。

シャーシには、銅メッキ鋼板の素材「カッパータイト」を全面的に採用し、均一な銅メッキ仕上げのカッパータイトによって従来の銅メッキ以上の効果を得ています。

ヒヤリングで吟味されたパーツ類を採用するなど、徹底したチューニングが施されています。
特性・音質とも同等のペア電解コンデンサーや、銅メッキによる音質改善を実施した各スイッチ類などを採用し、さらに厚さ70ミクロンの回路基板、無酸素銅配線コードを投入しています。
また、ハンダによる音質変化を排除するため、コンデンサはビス止めとし、ビスは全て銅メッキビスを採用しています。

CDダイレクトポジションを搭載しています。このポジションでは、入力セレクター・テープモニターなどのステージをジャンプし、直接マスターボリュームからフラットアンプに直結されます。しかもフラットアンプはFET入力のため、マスターボリューム自体の抵抗変化に対しても、入力インピーダンスの変化は殆ど無視できます。

HiFiVCRモニターポジションを搭載しており、テープモニターと同じ感覚でHiFiVCRによる音楽再生が楽しめます。

機種の定格
型式 プリメインアンプ
定格出力(20Hz~20kHz) 35W+35W(純A級、8Ω)
140W+140W(AB級、8Ω)
220W+220W(AB級、8Ω)
出力帯域幅(THD 0.008%、8Ω) 10Hz~40kHz
全高調波歪率(20Hz~20kHz) 0.01%(4Ω)
0.005%(8Ω)
混変調歪率 0.005%
周波数特性 20Hz~20kHz +0 -0.2dB
ダンピングファクター 120(8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono MM:2.5mV/47kΩ
Phono MC(High):350μV/40Ω
Phono MC(Low):125μV/3Ω
Tape、Tuner、CD、Aux:150mV/25kΩ
出力インピーダンス Pre out:220Ω
RIAA偏差 20Hz~20kHz ±0.2dB
SN比(IHF-Aネットワーク) Phono MM:90dB
Phono MC:76dB
Tape、Tuner、CD、Aux:100dB
Phono最大許容入力 MM:220mV
MC:24mV
トーンコントロール Bass:±10dB(100Hz)
Treble:±10dB(10kHz)
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 395W
最大外形寸法 幅454x高さ146x奥行410mm
重量 23kg