Marantz PM-84D
¥128,000(1986年発売)
解説
PM-84をベースに、CDの能力を100%発揮するため、より高純度な再生音を追求して開発されたプリメインアンプ。
PM-84Dでは、出力段にMOS FETを搭載しています。
MOS FETは優れたスイッチング特性、歪特性、熱特性を持ち、電力増幅素子として理想的な特性を持っています。このMOS
FETによるパラレル・プッシュプル構成を採用しており、両ch8個のMOS FETを採用しています。
MOS FETパラレル・プッシュプル構成出力段を、クォーターAとAVSSでコントロールしています。
クォーターAは最大出力の1/4(クォーター)、25Wx2までは純A級で動作し、それ以上ではAB級に自動的に移行してハイパワーを得ています。これにより、広大なパワー領域を優れたリニアリティを保ちつつ再現可能となっています。
さらにAVSSでは純A級とAB級の切換えに連動して出力供給電圧をシフトし、理想的な状態でパワー素子をドライブしています。
CD/Phonoダイレクトスイッチを搭載しています。
CDダイレクトはボリュームを通るだけでフラットアンプに直結し、Phonoダイレクトはフォノアンプ/ボリューム/フラットアンプ/パワーアンプ最短経路で再生されます。
デジタル、アナログともに必要最小限のステージを通す事で、よりピュアな増幅を可能にしています。
Phono入力は、MM/MC(High)/MC(Low)の切換えスイッチを搭載しており、様々なカートリッジに対応しています。
電源部には、放熱効果を上げるために樹脂を充填し、磁束漏れを排除したハイレギュレーション3重シールド大型トランスと、76,000μFの電解コンデンサーを中心とした新開発カスタム大容量コンデンサーを搭載しています。
最終的な音質を練り上げるため、徹底したヒアリングテストによるチューニングが繰り返し行われており、シャーシやビスなど、渦電流の影響が考えられる部分には、積極的に非磁性体を使用し、銅メッキシャーシ、銅メッキビスを採用してます。
さらに、100点以上のパーツをヒアリングによって吟味し、音質を高めています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz、両ch駆動) | AB級:100W+100W(8Ω負荷) 純A級:25W+25W(8Ω負荷) |
出力帯域幅(8Ω、THD 0.03%) | 5Hz~40kHz |
全高調波歪率(20Hz~20kHz、8Ω) | 0.015% |
混変調歪率 | 0.015% |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.2dB |
ダンピングファクター(8Ω) | 120 |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:125μV/100Ω Phono High MC:2.5mV/100Ω High Level:150mV/30kΩ |
RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
SN比(IHF-Aネットワーク) | Phono MM、High MC(2.5mV):90dB Phono MC(125μV):76dB High Level:100dB |
Phono最大許容入力(1kHz) | MM、High MC:150mV MC:7.5mV |
トーンコントロール特性 | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
サブソニックフィルター特性(-3dB) | 16Hz、6dB/oct |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 320W |
外形寸法 | 幅458x高さ146x奥行410mm 幅458x高さ164x奥行450mm(最大) |
重量 | 19.8kg |