Marantz PM-74D
¥79,800(1986年頃)
解説
PM-84の設計思想と技術を継承して開発されたプリメインアンプ。
回路方式にはマランツ独自のクォーターAを採用しており、最大出力の1/4(クォーター)までは純A級で動作し、それ以上ではAB級に自動的に移行して100Wの出力を発揮します。
また、PM-74DではクォーターAに連動して出力供給電圧をシフトするAVSSを搭載しています。AVSSはパワーに応じて出力供給電圧をシフトすることでパワー素子を歪や雑音などの最も少ない領域で動作させます。これによりあらゆるパワーレベルにおいてパワー素子を理想的な状態で動作させています。
CDとPhono入力にフラットアンプ直結のダイレクトスイッチを搭載しています。
CDダイレクトはボリュームを通過するだけでフラットアンプに直結します。またPhonoダイレクトはフォノアンプ/ボリューム/フラットアンプ/パワーアンプの最短経路で再生されます。
CDなどのハイレベル入力にはローノイズFETによるダイレクトカップリングを採用しており、SN比を改善しています。
プリアンプ部の回路設計が一新されており、AIE(アブソリュート・アイソレート・アース)回路を搭載しています。
AIE回路では左右チャンルのアースを完全に分離することでクロストーク歪を追放し、セパレーションを改善しています
7系統の入力と2系統の出力を備えています。
Phono入力にはハイGm超ローノイズFETによるディファレンシャルサーキットプラス2ポール補償Phono専用ICを採用しています。
電源部には大型トランスと大容量コンデンサーを採用しています。
主要配線にOFC配線を使用し、さらに銅メッキビスを採用するなど、高音質化を図っています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力 (両ch動作、20Hz~20kHz) |
AB級:100W+100W(8Ω) 純A級:25W+25W(8Ω) |
出力帯域幅 | 5Hz~50kHz(8Ω負荷、THD 0.03%) |
全高調波歪率 | 0.015%(20Hz~20kHz、8Ω負荷) |
混変調歪率 | 0.015% |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.3dB |
ダンピングファクター | 100(6Ω負荷) |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:250μV/100Ω Tape,Tuner,CD,TV/aux1,Video/aux2:150mV/20kΩ |
RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
S/N比(IHF-Aネットワーク) | Phono MM:86dB Phono MC:75dB Tape,Tuner,CD,TV/aux1,Video/aux2:98dB |
Phono最大許容入力(1kHz) | MM:140mV MC:14mV |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 220W |
外形寸法 | 幅462x高さ164x奥行376mm |
重量 | 14.3kg |