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Marantz PM-6
¥150,000(1979年頃)
解説
セパレートアンプSC-6とSM-6の設計を採用したEsotecシリーズのプリメインアンプ。
A級とAB級の切換が可能となっており、音質を重視した純A級とハイパワーなAB級のそれぞれを楽しめます。
回路構成には全段プッシュプル構成となっています。トランジスタには高周波特性やスイッチング特性に優れ、fTも90MHzに達する新開発のスーパーハイスピード・ハイfTトランジスタを採用しており、AB級動作で問題となるスイッチング歪も発生そのものを極少に抑えています。
電源部には新開発の22,000μFスーパーオーディオコンデンサを採用しています。また、電源トランスにも新設計のものを採用しており、特殊樹脂を充填する事で耐熱性能の向上とコンパクト化を図っています。
パワートランジスタを冷却するヒートシンクには新開発のヒートパイプを採用しています。
このヒートパイプは27枚のラジエータパネルを持った形状となっており、同径の金属棒の数百倍の高熱伝導率を実現しています。これにより、パワートランジスタを基板上の理想位置に配置する事が可能となり、さらに大電流が必要なパワートランジスタへの配線も最短化しています。
コントロールアンプ部はLow-TIM設計を基本とした完全プッシュプル構成を採用しています。
また、フォノアンプはMarantzの技術ノウハウを凝縮し、優れた特性を実現しています。
MCヘッドアンプは片chあたりトランジスタ13個を使用した贅沢な構成となっており、単体のヘッドアンプに比肩できる性能を実現しています。
ストレートDCポジションを搭載しています。
この機能ではフォノアンプの信号をダイレクトにパワーアンプへ送ることでDC&DC構成の音が楽しめます。
フォノセレクタを搭載しており、MM型カートリッジの最適負荷抵抗が選べます。
EQサブソニックフィルターを搭載しとえり、ディスクの反りなどのに起因するスピーカーの不要振動をカットできます。
2台のデッキ入力を装備しています。
テープコピーとモニターが独立スイッチとなっており、相互ダビングが可能です。
TV音声多重放送にも対応するため、TVインプットポジションを搭載しています。
トーンコントロールには左右チャンネル独立型を採用しています。
ラウドネス回路には2ポイント式を採用しており、リスニングルームの特性や音量に合わせて切換が可能です。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz、両ch同時駆動) | 120W+120W(8Ω、AB級) 30W+30W(8Ω、純A級) |
全高調波歪率 | 0.015%以下(実効出力時、20Hz~20kHz、8Ω負荷) |
混変調歪率 | 0.015%以下(60Hz:7kHz=4:1、実効出力時、8Ω) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0、-0.2dB 5Hz~100kHz +0、-2dB |
ダンピングファクタ | 100以上(8Ω負荷、1kHz) |
入力感度/インピーダンス | メインアンプ入力:1.5V/100kΩ Phono1 MM:2.2mV/27kΩ、47kΩ、100kΩ(別カタログでは入力感度2.5mV) Phono2 MM:2.2mV/47kΩ(別カタログでは入力感度2.5mV) Phono2 MC:200μV/75Ω(別カタログでは入力感度125μV) Tape、Tuner、Aux:150mV/40kΩ |
定格出力/インピーダンス | Pre out:1.5V/220Ω Tape out:150mV/600Ω |
RIAA偏差 | ±0.2dB(20Hz~20kHz) |
トーンコントロール | Bass:±8dB(100Hz) Treble:±8dB(10kHz) |
S/N比(IHF-A) | Phono MM:86dB Phono MC:68dB Tape、Tuner、Aux:110dB |
フォノ最大許容入力 | MM:220mV(1kHz) MC:20mV(1kHz、別カタログでは10mV) |
ラウドネス | +4dB/+8dB(100Hz) |
電源 | 100V、50/60Hz |
消費電力 | 350W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅416x高さ146x奥行332mm |
重量 | 15.5kg |