Marantz PM-4
¥74,800(1980年頃)
解説
#14や#15、MA-5で採用された外付けヒートシンクのフォルムを採用し、A級AB級切換え可能なプリメインアンプ。
パワーアンプ部の入力段にはペア特性の良いデュアルFETを採用し、ソースフォロア構成でインピーダンス変化による特性劣化を防いでいます。また、出力段のバイアス電流を切換えることにより、A級とAB級のどちらも楽しむ事ができます。
パワー素子には遮断周波数90MHzのスーパーハイftトランジスタを採用しスイッチング歪を極小に抑えています。
外付けヒートシンクの採用により、通常トランジスタの作動温度が約150℃前後であるのに対し、半分以下の60℃前後に常時保つことができる設計となっています。
パワーアンプ部からコントロール部まで一貫したLow-TIM設計がされています。
独自の2ポール位相補正回路により裸特性を改善し、オープンループゲインを64dBと低く抑えNF量を26dBに留め、高周波領域での過渡混変調歪の低減を図っています。
フォノアンプ部は、独自のLow-TIM設計によりMCカートリッジのダイレクト接続が可能なローノイズ・ハイゲインタイプとなっています。
また、RIAAカーブを設定する素子に特に低インピーダンスのものを厳選し、聴感上のSN比を向上させています。
電源回路およびスピーカー等の出力ケーブルには錫コーティングの無酸素銅線を採用しています。さらに、電源コードには通常の2倍の10Aのコードを採用しています。
また、コンストラクションを工夫することで、配線の短縮化を図っています。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz、両ch駆動) | AB級:60W+60W(8Ω) A級:15W+15W(8Ω) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.015%(8Ω負荷、定格出力時) |
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.015%(8Ω負荷、定格出力時) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.3dB 5Hz~100kHz +0 -2dB |
ダンピングファクタ(8Ω負荷、1kHz) | 70 |
入力感度/インピーダンス | Phono1、2 MM:2.5mV/47kΩ Phono1 MC:200μV/100Ω Tape、Tuner、AUX:150mV/25kΩ |
RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.25dB |
SN比(IHF-A) | Phono MM:84dB Phono MC:64dB Tape、Tuner、AUX:104dB |
トーンコントロール | 低域:±10dB(100Hz) 高域:±10dB(10kHz) |
Phono最大許容入力(1kHz) | MM:330mV MC:25mV |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力(電気用品取締法) | 150W |
外形寸法 | 幅416x高さ117.5x奥行334mm |
重量 | 9.5kg |