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Marantz Model1250
¥195,000(1976年発売)
解説
Model3600直径のコントロール機能と大出力を一つにまとめたプリメインアンプ。
イコライザーアンプ部には3段直結NF型ディファレンシャル回路を採用しています。
使用素材には許容誤差±1%以内のものを厳選しており、イコライザー偏差±0.3dB以下の高い精度を実現しています。また、聴感上どうしても避けられないノイズ問題に対してもヒアリングテストと調整を繰り返して改善を図っており、入力等価雑音0.85μV、ダイナミックマージン110dBを実現しています。
世界初のトライサーキットを採用しています。
この機構はフロントパネルの左側にレイアウトされた2つのセレクターノブがポイントとなっており、リアパネルのTape1/Tape2ジャックに接続したテープレコーダー及び前面パネルのダビングジャックに接続したレコーダーを駆使して3系統の信号を同時に扱うことができます。
これにより1台のテープレコーダーでフォノを録音しながら、別のテープレコーダーでFMのプログラムを入れ、さらにもう1系統ほかのソースを聴くといったことが可能です。
トーンコントロール部も独特のトライコントロールとなっており、左右独立したバス、ミッド、トレブルのコントローラーで調整が可能です。
中域周波数への影響をより小さく抑えたい時は、ターンオーバースイッチで低域と高域の変化量を補正できます。また、Tone defeatスイッチを押すことでトーンコントロール回路をバイパスできます。
プリアンプ部の出口にあるアクティブフィルター回路は慎重にカットオフ周波数を決定することで、ソースの音質への影響を抑えつつノイズをカットしています。
ボリュームにはアッテネーター式に減衰量をデシベルで指定した4連タイプのボリュームを採用しています。
このボリュームではイコライザーアンプの直後とトーンバッファアンプの前段に構えることでノイズレベルの低減を実現しています。また、つまみの回転角度に対して音量の減衰量がブロードに変化するため、小音量じにおける細かな調節が可能となっています。
電源部にはハイパワー時の負荷変動に充分耐えるよう1ランク容量の大きなものを採用しています。
また、ブロックコンデンサーは当初は28,000μFの物でコンストラクションが進行していましたが、ヒアリングテストの結果を基に30,000μFを追加しています。
保護回路としてPEP(純電子保護装置)回路を搭載しており、10分間の出力端子ショートにも耐える設計となっています。
スコープアウトプットジャックを搭載しており、オシロスコープによってオーディオ信号をビジュアライズすることができます。
別売りでラックマウント用アダプターがありました。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz、両ch駆動) | 130W+130W(8Ω) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.25dB |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.1%以下 |
混変調歪率(20Hz~20kHz) | 0.1%以下 |
パワーバンドウィズス | 5Hz~50kHz |
ダンピングファクター | 65以上(8Ω負荷) |
利得 | Phono → プリアンプ出力:58dB Phono → 録音出力:40dB High level → プリアンプ出力:18dB |
入力インピーダンス | Phono:47kΩ High Level:60kΩ |
入力感度 | Phono:1.8mV Aux:180mV |
Phono入力等価雑音 | 0.85μV(入力換算値) |
フィルター | High:9kHz Low:30Hz |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 450W |
外形寸法(幅・高さはパネル部寸法) | 幅390x高さ146x奥行316mm |
重量 | 18.5kg |
付属 | マホガニーキャビネット |
別売 | ラックマウント用アダプター RA-2(¥5,900) |