MACTONE M-201
¥400,000(1台、1984年頃)
解説
管球式で本格的なハイパワーと音質の両立を測ったモノラルパワーアンプ。
大出力を実現するために大型の高信頼管EL-34を出力段に採用しており、大出力での連続動作時にも安定性を確保するため3系列パラレルプッシュプル方式を採用しています。
出力部分をパラレルプッシュプルとしたため、出力トランスの1次側のインピーダンスを所定の値の1/3としています。これにより大出力にもかかわらず低域より高域に至る周波数特性の帯域拡大を可能にしています。
出力トランスにはマックトン独自のノウハウを駆使ししてM-201専用に開発したものを採用しており、伝送損失0.1dB(98%)を達成しています。
電源部は2トランス構成となっており、プレート高電圧用にオリエントコアを用いた高能率定損失の専用パワートランスを採用し、出力段スクリーングリッド及び増幅段用にも専用大型パワートランスを採用しています。これにより電圧変動率を極力抑えるとともに電源トランス1次側と2次側のインピーダンス特性を極めて低くすることで大入力の信号にも余裕をもって追従できています。
初段からドライバに至る増幅回路の低インピーダンス化を図っています。
入力にはキャノンコネクターも搭載しています。
PAシステム用としても使用できるように注文により70V出力端子を設けることが可能でした。
機種の定格
| 型式 | 管球式モノラルパワーアンプ |
| 実効出力 | 200W(8Ω、16Ω) |
| 周波数特性 | 10Hz~70kHz ±1dB |
| 入力感度/インピーダンス | 1V/100kΩ |
| 入力レベル調整 | 連続可変 |
| 全高調波歪率 | 0.5% |
| 残留雑音 | 1mV |
| プレゼンスコントロール | 負帰還量可変:4~8dB |
| 付属機能 | 入力キャノンコネクター 5Hzフィルター端子 |
| 使用真空管 | EL36x6 12BH7Ax2 ECC82 |
| 電源電圧 | AC100V(200V)、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 280W(無信号時) 580W(最大出力時) |
| 外形寸法 | 幅480x高さ190x奥行330mm |
| 重量 | 25kg |
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