
ALPINE/LUXMAN T-117
¥59,800(1987年6月発売)
解説
オプティマム・ツイン・ディテクターなどを搭載したFM/AM/TVチューナー。
フロントエンド部には高感度のデュアルゲートMOS-FETを採用しています。
また、群遅延特性に優れたセラミックフィルターやハイボルテージタイプのチューニング用バラクタ等の厳選されたデバイスで構成されています。
T-117ではパルスカウント検波とPLL検波の両方の回路を備えたオプティマム・ツイン・ディテクターを搭載しています。
パルスカウント検波方式は広い帯域にわたり優れた直線性を持つため、入力信号を忠実に出力波形に変換させることができます。一方、PLL検波はフロントエンドの局部発振周波数を分周して基準周波数と比較し、その差をフィードバックさせることで同調を安定させており、弱電界において有利な方式となっています。
これら両方の回路を搭載し、電波状態に合わせて使い分けることで安定した受信を可能にしています。
IFカウント方式のオートチューニング機能を搭載しています。
チューニングの際にマイコンで直接IF周波数をカウントするため、FMでは±10kHz以内、AMでは±3kHz以内の高精度で同調させることができます。
TVチューナー部は音声多重放送に対応しています。
検波方式にはスプリット・キャリア方式を採用しており、映像信号によってバズ音を引き起こしたり、混変調による音質劣化などの心配がありません。
24局ランダム・プリセット・ステーションメモリーを搭載しており、FM/AM/TVの各局を24局までメモリーできます。
タイマープログラム機能を搭載しています。
この機能では、外部タイマーを使って電源のON/OFFを繰り返すと、メモリーした1~5までの局を順番に呼び出せるため、FM/AM/TVとバンドを超えた長時間にわたる多局留守録音が可能です。
バーディーノイズキャンセラーとパイロットキャンセラーを搭載しています。
ステレオパイロット信号と、その高調波成分をキャンセルすることで従来のフィルター動作時に比べて高域でのセパレーションと周波数特性を大幅に改善しています。
システムリモコン端子I/Oを搭載しており、AVサラウンドコントローラーF-105を組み合わせることでF-105のリモコンでT-117の操作が可能です。
WideとNarrowのIF帯域切換機能を搭載しています。
400Hz基準レベルのREC CAL機能を搭載しています。
センターチューニングインジケーターや4ドットのシグナルストレングスインジケーターを搭載しています。
ハイブレンド機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 8.8dBf |
S/N比 | mono:88dB stereo:78dB |
周波数特性 | 20Hz~15kHz ±1.0dB以内 |
歪率 | mono:0.04% stereo:0.05% |
選択度 | 45dB(±400kHz) |
IF妨害比 | 110dB |
イメージ妨害比 | 80dB |
ステレオセパレーション | 60dB(1kHz) 45dB(100Hz) |
ミューティングレベル | 16dBf |
出力電圧 | 700mV |
<AMチューナー部> | |
IHF実用感度 | 58dB/m |
S/N比 | 50dB |
歪率 | 0.4% |
出力電圧 | 210mV |
<TVチューナー部> | |
実用感度 | VHF:16dBf UHF:20dBf |
S/N比 | 65dB |
歪率 | mono:0.4% stereo:0.5% |
<総合> | |
消費電力 | 15W |
外形寸法 | 幅438x高さ62x奥行323mm |
重量 | 3.6kg |