LUXMAN LX55
¥29,500(1台、1972年11月発売)
¥32,500(1台、1974年頃)
解説
LX77をさらにコンパクト化し、音の品位を追求したスピーカーシステム。
低域には25cm口径のハイコンプライアンス型ユニットが採用されており、ロングボイスコイルなどにより、腰の強い軽快な低音を実現しています。
中域には、4cm径のドーム型ユニットが採用されています。
指向性をよくするとともに、音のクリアさを妨げる可聴帯域での分割振動をなくし、過渡特性、歪特性の改善をはかっています。
エッジには布を使用し、foを大幅に下げており、溶融をもって、スムーズに低音域につないでいます。
高域には、3.3cm口径のラックス方式のダイレクト・リング型が採用されています。
このトゥイーターは、分割振動を可聴帯域外に追いやり、完全な慣性制御範囲だけをしようし、周波数レスポンスを22000Hzまでフラットに伸ばしたものです。
指向性も、十分に検討されたダイアフラム形状とイコライザの効果によって優れたものとなっています。
ネットワークは-12dB/octとしています。
また、スピーカーユニットのインピーダンス特性に合わせた工夫がされており、例えばウーファーとスコーカーのつながりをよくするため、スピーカー負荷において現われる中域のローカット側の肩特性のピーク、あるいはスコーカーのfoの特性に及ぼす影響などを解決するため、独特の回路配列をもつネットワークを採用し、音のつながりをスムーズにしています。
エンクロージャーには、ラワン合板を採用し、上板、下板には25mm厚のものを、フロント、リア、サイドには18mm厚のものを用いています。
補強は、フロントとバックにT字型に入れ、サイドには補強棒を通して、有害な共振を防いでおり、仕上げは白木仕上げとなっています。
また、吸音材には吸音効果の優れたボンド・アセテート・ファイバーを十分に入れ、低域をダンプするとともに定在波の発生を防いでいます。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:25cmコーン型 中域用:4cmドーム型 高域用:3.3cmリング型 |
周波数特性 | 35Hz~22000Hz |
最低共振周波数 | 58Hz |
定格入力 | 20W |
最大入力 | 40W |
インピーダンス | 8Ω |
クロスオーバー周波数 | 800Hz、5000Hz(-18dB/oct) |
レベルコントロール | Mid用、High用:コイルタップ式 |
エンクロージャー内容積 | 41L |
外形寸法 | 幅320x高さ665x奥行300mm |
重量 | 14.5kg |