LUXMAN K-05
¥258,000(1983年9月発売)
解説
GTトランスポートやコンピューターチューニングを搭載したカセットデッキ。
メカニズム部にはGTトランスポートを採用しています。
GTトランスポートではデュアルキャプスタン方式を採用しており、肉厚の合金ダイキャスト製モーター・フレーム・シャーシに2組のキャプスタン軸受とピンチローラー軸受を高温・高圧で一体成形することで、シャーシに対するキャプスタン軸とピンチローラー軸の厳密な垂直性と、軸相互の完璧な平行性を保障しています。
さらに、2本のキャプスタン軸に周速差を持たせることでテープに安定した張力を与え、ヘッドに対するテープ・タッチをより確実なものとしています。
また、メカニズム全体を剛健な造りとすることでピンチローラー周辺に発生する微振動を吸収し、安定したテープ走行による音質を確保しています。
駆動モーターにはDDモーターを使用しています。
キャプスタン用、リール用、ヘッドの上げ下げやブレーキ駆動のためのアシスト用にそれぞれの機能に徹したモーターを採用した2+1モーター構成となっています。
オートキャリブレーション機能としてCTS(コンピューターチューニングシステム)を搭載しています。
この機能ではバイアス・レベル・イコライザーの相関関係から決まってくるベストポジションをテープの特性から割り出し、自動調整することができます。約20秒間に1,048,576通りの組み合わせの中からテープの特性にベストマッチするチューンモードを選択し、その過程を全てパネルにディスプレイします。
ヘッド部にはコンビネーションヘッドを採用しています。
一般的なアジマス調整では録音ヘッドと再生ヘッドのそれぞれにヘッドギャップが厳密に平行となるようにします。しかし、これでは十分でなく走行するテープに対するヘッドの直角性と平行性、さらに両トラックの方向性の一致、ヘッド・ベースの突っ込みという3次元レベルでヘッドギャップがテープに対して厳密に同じ位置関係に置かれる事が不可欠です。
コンビネーションヘッドを採用することで録音と再生のヘッドギャップ位置が非常に接近している上に正確な位置関係に固定できるため、精密なアジマス調整が可能になっています。
別売りオプションでワイヤレスリモコンとワイヤードリモコンの2種類がありました。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
ヘッド | 録再:センダスト/フェライト コンビネーション 消去:デュアルギャップフェライト/センダスト接合 |
テープ速度 | 4.75cm/sec. |
モータ構成 | キャプスタン用:ダイレクト・ドライブFGサーボDCx1 リール用:DCx1 ヘッドハウジングリフト用:DCx1 |
ワウフラッタ | 0.022%以下(W.R.M.S.) |
巻き取り時間 | 80秒以下(C60にて、FF・REWとも) |
周波数特性 | 15Hz~27kHz(20Hz~22kHz±1.5dB、メタル) |
SN比 | 73dB以上(ドルビーC、CCIR補正、メタル) |
付属機能 | オート・キャリブレーション ラインフェーズ・センサ その他 |
消費電力 | 40W |
外形寸法 | 幅460x高さ158x奥行361mm |
重量 | 11.5kg |
別売 | ワイヤードリモコン AK-10(¥7,000) ワイヤレスリモコン AK-20(¥18,000) |