
LUXMAN D-700s
¥180,000(1996年9月発売)
解説
HDCDデコーダーを搭載するとともにCDを最良のクオリティで再生することを目標に開発されたCDプレイヤー。
HDCDデコーダーを国内モデルとして初めて搭載しています。
HDCDでは一般のCDでは記録できない基本フォーマットの枠を超える記録情報をトラックの空きエリアに符号化してエンコードしており、再生時はこの情報をデコーダーで解析して出力しています。
D/A変換部にはサインマグニチュード方式20ビットD/Aコンバーターを搭載しており、マルチビット方式で問題となるゼロクロス歪を追放しています。
デジタル回路とアナログ回路の相互干渉を防ぐため、D-700sではデジタルとアナログの回路を充分な間隔を確保して配置するとともに、デジタル信号をやりとりするエリアを限定することで不要輻射の影響を抑制しています。
また、デジタルフィルター、DAC、出力アンプなどの信号の流れをスムーズにする合理的なレイアウトによる基板設計を行うことで、より純度の高いオーディオ信号を確保しています。
フロントローディング方式の操作性とトップローディング方式の安定度を両立させるため、ディスクが内部に収納されるとトレイが自動的に固定されるディスク・トレイ・ロック機構を採用しています。
また、メカニズム全体をアイソレートすることで外部からの振動を回避しています。
ディスクトレイはクローズ直前にソフトな制動がかかるよう設計されており、CDを確実にセットしています。
また、収納されたトレイ部はトランスポート部を含めて外部からの光の影響を遮断したアイソレート構造としており、より高精度な信号の読取を可能にしています。
さらに、トレイには適度な内部損失をもたせた高密度FRP材を使用することで構造の強化を図るとともに、剛性シャフトで支えることで充分な安定度とスムースな動きを確保しています。
電源部はトランスの2次側から5巻線を分離して取り出し、さらにレギュレーターによって各回路の電源を分割した構成となっています。これにより各回路間の電源を介した干渉を排除しています。
駆動モーターには漏洩磁束を隔絶する構造を持つリーケージ・アイソレート・モーターを搭載しており、デジタル回路やアナログ回路への干渉ノイズの影響を低減しています。
アナログ出力はRCAピン端子とXLR端子を装備しています。また、デジタル出力はコアキシャルのRCAピン端子を搭載しています。
全ての端子に金メッキ端子を採用しています。
システムリモコンが付属しています。
このリモコンではCDプレイヤー本体の操作だけでなく、L-507s/L-505sなどの基本ファンクションの操作をバスラインを通して行うことができます。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
量子化ビット数 | 16ビット直線量子化 |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±1dB |
ダイナミックレンジ | 98dB(EIAJ) |
S/N比 | 110dB(EIAJ) |
チャンネルセパレーション | 108dB(BPF-1kHz) |
全高調波歪率 | 0.002%(1kHz) |
出力レベル | 2V(Balance/Unbalance) |
デジタル出力方式 | デジタルオーディオインターフェイス |
デジタル出力レベル | Coaxial:0.5Vp-p |
ピックアップ方式 | 半導体レーザーピックアップ |
メモリー可能曲数 | 24曲 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
最大外形寸法 | 幅467x高さ144x奥行391mm |
重量 | 9.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RD-961 |