
LUXMAN D-600s
¥149,000(1997年11月発売)
解説
HDCDデコーダーを搭載したCDプレイヤー。
HDCDデコーダーを搭載しており、HDCDの再生が可能です。
また、8倍オーバーサンプリングインターポレーションを行う時に、ディザ信号に音楽信号に違和感を与えないようなエネルギー分布周波数特性を持たせて最低ビットの補間をすることで、通常のCD再生時にも自然な臨場感を再現することができます。
D/A変換部には20bitサインマグニチュードDACであるPCM1702を採用しており、マルチビットDACの欠点であるゼロクロス歪は解消されています。
8倍オーバーサンプリングによってD/A変換に伴う折返しノイズは300kHz以上に分布することになります。これにより、アナログフィルターには低次で音質にあまり影響を与えない3次バターワースフィルターを採用しています。
また、音質への悪影響を最小限に抑えるため、フィルター素子にはラックスマンのセパレートアンプのために開発された高音質カスタムパーツを採用しています。
電源部は、アナログ回路やデジタル回路など性質の異なるそれぞれの供給先へのレギュレーター回路を細分化しており、特にアナログ部への電源供給は充分な電流容量を確保した設計となっています。
また、十分大きな電源トランスを採用するとともに巻線を用途に応じて4系統に分割し、STARサーキットなどの電流干渉を防ぐノウハウを用いることで電源部を介しての相互干渉を防いでいます。
レーザーピックアップの微小信号を増幅するRFアンプやEFM復調、誤り訂正などのデジタル信号処理部をドライブメカに内蔵しており、その出力をシールドボックスを貫通させて直近のデジタルフィルターに入力する構成となっています。また、全体のプロセスをコントロールするコントロールマイコンもデジタルフィルターのすぐ隣に配置しており、でj値ある回路を小さなエリアにまとめています。これによりデジタル回路のエリアが広くなることで多量のノイズが周辺に輻射するのを防いでいます。
メカニズム部にはフロントローディング方式を採用しています。
D-600sではフロントローディング方式の操作性を保ちながらトップローディング方式の安定動作を実現するため、共振の少ない適度な内部損失を持つ高密度FRP樹脂製のトレイを採用するとともに、ディスク回転中は機械的に固定される構造としています。
また、シャーシの中央を前後に2本のチャンネルが貫通しており、強固な剛体構造を構成することでメカニズムを安定した状態にしています。この構造は筐体内部を3個のシールド区画に分けるため、それぞれの区画に収納された機能ユニットの相互干渉をほぼ完全に回避しています。
D-600sのトレイはクローズ直前にわずかな制動をかける設計とすることで滑らかで確実なセットを可能にしています。
また、収納されたトレイ部を含めたトランスポート部は外部からの光の影響を遮断したアイソレート構造となっているため、より高精度な信号の読取を可能にしています。
ラックスマン独自に開発したカスタムパーツを採用しています。
出力端子はRCAピン端子だけでなくバランス出力XLR端子も搭載しています。
また、デジタル出力はコアキシャルのRCAピン端子を搭載しています。
ヘッドホン端子を搭載しています。
システムリモコンが付属しています。
これにより、ラックスマンのリモコン対応のコントロールアンプやプリメインアンプの基本機能の操作をバスラインを通して行うことができます。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
量子化ビット数 | 16ビット直線量子化 |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.5dB |
ダイナミックレンジ | 96dB(EIAJ) |
S/N比 | 100dB(EIAJ) |
チャンネルセパレーション | 103dB(BPF-1kHz) |
全高調波歪率 | 0.0033%(1kHz) |
出力レベル | 2V(Balance/Unbalance) |
デジタル出力方式 | デジタルオーディオインターフェイス |
デジタル出力レベル | Coaxial:0.5Vp-p |
ピックアップ方式 | 半導体レーザーピックアップ |
メモリー可能曲数 | 24曲 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
最大外形寸法 | 幅467x高さ144x奥行396mm |
重量 | 9.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |