LUXKIT A3032
¥88,000(1976年11月発売)
解説
LUXMANの管球コントロールアンプCL32をキット化したプリアンプキット。
イコライザアンプ部にはSRPP(シャントレギュレーテッド・プッシュプル)出力回路を採り入れた3段カソード-カソード・NF回路を採用しており、出力段から初段のカソードへ帰還をかけています。この回路によって歪率を低く抑えつつ、高耐入力特性と高SN比を実現しています。
フラットアンプ部には2段プレート-カソード・NF回路を採用しており、2段目のカソードから初段のプレートへ帰還をかけています。また、メジャーNFを掛ける前の裸特性を改善するためにプレート-プレート間に局部帰還をかけています。
出力段にはカソードフォロア回路を採用しています。
ボリュームには4連型のボリュームを採用しており、実用レベルでのSN比の改善を図っています。
低域カット用には新型フィルターを採用しており、アクティブな素子を増やさず、かつ可聴周波数帯域への影響を最小限に抑え、5Hz~10Hzの超低域だけを効果的にカットしています。
信号経路のシールド線を殆ど排除し、入力回路も最短経路で配線することで長期にわたる安定性と優れた特性を確保しています。
電源部にはカットコアを用いた電源トランスを採用しています。また、ヒーター電源には定電圧回路による直流点火を採用しており、パルス性ノイズの混入を防いでいます。
出力段のカソードフォロアを除く真空管を左右分離することでクロストーク特性を改善しています。
別売りオプションとしてミューティング回路キットがありました。
このキットを使用すると動作が安定するまで出力回路を切り離すことができます。
機種の定格
型式 | 管球式コントロールアンプキット |
出力電圧 | 定格:2V 最大:15V(歪率0.3%以下) |
出力インピーダンス | Pre out:600Ω Rec out:560Ω |
全高調波歪率 | 0.03%以下(出力2V、20Hz~15kHz) |
周波数特性 | 10Hz~40kHz -1dB以内 |
RIAA偏差 | 30Hz~15kHz ±0.5dB以内 |
クロストーク | -65dB以下 |
入力感度(出力1V) | Phono1、2:2mV Tuner、Aux2:160mV~5V(可変) Aux1:160mV |
入力インピーダンス | Phono1:30kΩ~50kΩ~100kΩ Phono2:50kΩ Aux1:200kΩ Tuner、Aux2:100kΩ |
SN比(IHF-A補正 、入力ショート) |
Phono:80dB以上 Tuner、Aux:95dB以上 |
Phono許容入力 | 560mV以上(1kHz、RMS) |
付属装置 | リニアイコライザー 超低域用フィルター テープモニター2系統 テープダビング Phono1用入力インピーダンス調整 Tuner、Aux2用入力レベルセット アッテネーター アウトプットセレクター その他 |
使用真空管 | 12AX7/ECC83x5 12AU7/ECC82x2 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 40W |
外形寸法 | 幅438x高さ77x奥行322mm |
重量 | 5.7kg |
別売 | ミューティング回路キット OP3032(¥2,500) |