LUXKIT A220
¥30,500(1972年8月発売)
¥37,800(1974年頃)
解説
トランジスタを用いたコントロールアンプキット。
全段に渡って超低雑音用のトランジスタを採用することで低ノイズ化を図っています。
イコライザ段にはPNP-NPN-PNP型トランジスタを組合わせた3段直結回路を採用しています。この構成は2段直結回路に比べて電圧利用率が高く、リニアリティが優れ、さらにダイナミックレンジも広くとれるという特徴を持っています。
また、安定性や高域の歪率を考慮して適切な回路定数を選択することで、回路上の安定性と外部要因による安定性を改善しています。
トーンコントロールにはラックス式のNF型を採用しています。また、湾曲点切換機能が高域用と低域用ともに2ポジションずつ設けられており、細かい調節が可能です。
ハイフィルターやローフィルター、アッテネーター、ヘッドホン用アンプなどを搭載しています。
※当時のカタログには増幅度と耐入力について補足がありました。
A220のイコライザアンプは帰還回路(β回路)の抵抗を変えてやることによってPhono端子の入力感度が変えられます。具体的にいえば回路図中のR3を小さくすれば増幅度が大きくなり、耐入力電圧が小さくなります。また、R3を大きくすれば逆に増幅度が小さくなり、耐入力電圧が大きくなります。
このR3の実用的な範囲は330Ω~1kΩで、この範囲を越えるとSN比や安定性などの点で悪い影響が現れます。
機種の定格
型式 | コントロールアンプキット | |||||||||||||||||
<アンプ部> | ||||||||||||||||||
出力電圧/インピーダンス | Pre out:1V(定格)/200Ω | |||||||||||||||||
全高調波歪率 | 0.08%以下(1V、55Hz~10kHz) | |||||||||||||||||
周波数特性 | 20Hz~20kHz -0.5dB以内 | |||||||||||||||||
入力感度/インピーダンス | Phono1、2:1.8mV/50kΩ Aux1、2、3:130mV/100kΩ |
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※R3の値と入力感度/耐入力電圧(1kHz)
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SN比(入力ショート、無補正) | Phono1、2:60dB以上 Aux1、2、3:77dB以上 |
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イコライザ | RIAA偏差±0.5dB | |||||||||||||||||
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点切換付 低域湾曲点:250Hz、500Hz 高域湾曲点:2.5kHz、5kHz |
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ローフィルター | 50Hz、-6dB/oct | |||||||||||||||||
ハイフィルター | 8kHz、-6dB/oct | |||||||||||||||||
録音用出力 | Rec out:130mV | |||||||||||||||||
付属装置 | テープモニタースイッチ アッテネーター(-20dB) |
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<ヘッドホンアンプ部> | ||||||||||||||||||
最大出力 | 50mW(8Ω) | |||||||||||||||||
全高調波歪率 | 1%以下 | |||||||||||||||||
周波数特性 | 20Hz~20kHz) | |||||||||||||||||
<その他> | ||||||||||||||||||
使用半導体 |
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外形寸法 | 幅400x高さ130x奥行245mm | |||||||||||||||||
重量 | 3.8kg | |||||||||||||||||
別売 | アッセンブリマニュアル(¥500) |