LUXMAN 5G12
¥145,000(1977年3月発売)
解説
ラボラトリーリファレンスシリーズのグラフィックイコライザー。
5G12は、楽器の基準音として定められたAの音(周波数440Hz)を基準周波数とし、オーディオ周波数帯域を1オクターブ間隔で12バンドに分割した構成となっています。
イコライザー中心周波数は14Hz、28Hz、55Hz、110Hz、220Hz、440Hz、880Hz、1.8kHz、3.5kHz、7kHz、14kHz、28kHzの12ポイントに細分化されており、その各々についてピーク&ディップ量の連続可変が可能です。
また、それぞれの中心周波数ごとに設けられたピーク&ディップの鋭さ(Q)の切換は、比較的急峻なピークやディップばかりでなく、周波数特性に山や谷の内スムースなカーブを作り出すこともできるように考えられています。
全体のピークやディップの最大変化量の一括切換により、変化量の大きいトーンコントロール的な使い方と変化量の小さいリニア・イコライザー的な使い方のいずれも行えるように設計されています。
周波数補正を行った効果がどのようになっているかをチェックできるバイパススイッチを搭載しています。
5G12はラボラトリーリファレンスシリーズのDC構成アンプとの併用を考慮し、ごく一般的なコイルによるLC共振回路を排して低歪率化が図れる半導体とコンデンサーを組み合わせた共振回路を採用しています。また、周波数レベルコントロールの変化によって他の周波数域に与える歪率の悪化を防ぐとともに、どのようにコントロールされてもSN比の悪化をまねくことが無いように十分な配慮が加えられています。
ラボラトリーリファレンスシリーズでは、下部に脚を、上部に受け金具を付け、この間を金属支柱で支えるという構造を採用しています。これにより積み上げた際に下になった製品に無理な荷重がかかりません。
また、脚と受け金具はぴったりと組み合わさるため、ズレたり倒れることがありません。
別売のオプションパーツとしてEIA規格の標準ラックマウント用金具がありました。
機種の定格
型式 | グラフィックイコライザー |
出力電圧 | 1V(標準) 5V以上(最大) |
出力インピーダンス | 500Ω |
全高調波歪率 | 0.005%以下(出力2V、20Hz~20kHz) |
混変調歪率 | 0.005%以下(出力2V、60Hz:7kHz=4:1) |
入力感度 | 1V |
入力インピーダンス | 100kΩ |
周波数特性 | 10Hz~100kHz -1dB |
利得 | 0dB |
SN比 | 115dB以上(IHF-Aカーブ補正、入力ショート) |
イコライザー中心周波数 | 14Hz、28Hz、55Hz、110Hz、220Hz、440Hz、880Hz 、1.8kHz、3.5kHz、7kHz、14kHz、28kHz |
最大変化量 | ±10dB、±2dB(切換可能) |
バンド幅 | normal:Q≒3.7 wide:Q≒0.7 (切換可能) |
クロストーク | -70dB以下 |
残留雑音 | 0.018mV以下 |
付属装置 | レンジ切換&バイパス・スイッチ バンド幅切換えスイッチ |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅442x高さ101x奥行400mm |
重量 | 7.2kg |