
LUXMAN SQ700X
¥45,000(1970年代前半頃)
解説
オーソドックスな回路設計と独特のデザインを採用したプリメインアンプ。
プリアンプ部のイコライザ段にはPNP型とNPN型のトランジスタを用いた2段の直結型を採用しており、電源の利用率を上げることでリニアリティを改善しています。また、2段目のコレクタから初段のエミッタに直流帰還をかけることで安定性を高めています。
この回路には特に厳選したローノイズ型トランジスタを採用するとともに、リーク電流の少ないタンタル型やマイラ型などのコンデンサを採用することで低歪化を実現しています。
段間のカップリングコンデンサから電解コンデンサを排除しています。
メインアンプ部の回路には2電源方式と差動増幅回路1段による全段直結回路を採用しています。
出力段にはPNP型とNPN型のパワートランジスタで構成したピュア・コンプリメンタリー方式を採用しており、クロスオーバー歪を排除しています。
アッテネーターを搭載しており、ゲインを約1/8に下げることができます。
トーンコントロールにはLUX方式のNF型を採用しています。
左右チャンネルのトーン調整用ツマミが独立しており、大体の上昇量や減衰量が分かるようにクリックストッパーがついています。また、コントロールの範囲を変更する湾曲点周波数の切換えは低域、高域ともに2ポイントずつ設けられており、細かいコントロールが可能です。
さらにディフィートスイッチを搭載しているため、ワンタッチでフラットな特性に戻せます。
スピーカー端子は2系統備えています。
フロントパネルにはアルミ材をヘアライン加工し、ホワイトゴールドのアルマイト染色で仕上げたものを採用しています。
ツマミにも同じ仕上げが施されています。
ボンネットには耐熱性のハイインパクトスチロールを表面レザー加工したものを採用しています。
別売りのウッドケースに入れることもできます。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ | ||||||
<メインアンプ部> | |||||||
連続出力 | 20W+20W(8Ω、両ch動作) 25W/25W(8Ω、片ch動作) |
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全高調波歪率 | 0.1%以下(8Ω、20W) | ||||||
混変調歪率 | 0.1%以下(8Ω、20W) | ||||||
パワーバンド幅 | 10Hz~50kHz -3dB(0.1%) | ||||||
入力感度 | 430mV(8Ω、20W) | ||||||
入力インピーダンス | 40kΩ | ||||||
残留雑音 | 0.5mV以下 | ||||||
ダンピングファクター | 38(8Ω) 76(16Ω) |
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<プリアンプ部> | |||||||
出力電圧 | Pre out:430mV | ||||||
出力インピーダンス | Pre out:約100Ω | ||||||
周波数特性 | 10Hz~50kHz -1dB | ||||||
全高調波歪率 | 0.04%以下(1kHz、1V) | ||||||
入力感度/入力インピーダンス | Phono1/2:2mV/50kΩ Aux1/2:120mV/50kΩ |
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SN比 | Phono1/2:60dB以上 Aux1/2:70dB以上 |
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最大許容入力 | Phono:200mV(1kHz) | ||||||
残留雑音 | 45μV以下 | ||||||
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点切換え付き 低域湾曲点:250Hz、500Hz 高域湾曲点:2.5kHz、5kHz |
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付属装置 | アッテネーター SPスイッチ トーンディフィートスイッチ ヘッドホンジャック |
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<総合> | |||||||
使用半導体 |
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消費電力 | 100W(最大出力時、8Ω) | ||||||
外形寸法 | 幅373x高さ125x奥行227mm | ||||||
重量 | 7.8kg |