LUXMAN SQ5A
¥38,000(1961年頃)
解説
原音再生の優れたHi-Fi装置を目指して設計製作した本格的なプリメインアンプ。
トランスの小型化、配置の合理化、真空管の選定、回路方式の検討に加え、初段に直流点火を採用した事で優れたS/N比を獲得しています。
従来のトーンコントロール回路では動作させると中音域まで影響が及ぶ事があり、歪が増えたり特性が生かされない事がありました。
SQ5Aではこれを改善しており、中央部ではうねりの無いフラットな特性が得られています。
プリアンプ部はイコライザー回路とトーン回路にNF方式を採用しており、歪を低減しています。
パワーメーターは各チャンネルの出力を別個に直読できると共に、両チャンネル出力の差も直視できるタイプを採用しています。
ケースにはアートボンドを採用しており、独自のプレス技術によって作られています。
アートボンドはアメリカUSラバー社が開発した塩化ビニフィルムを金属板に接着したもので、ビニール材と金属材の特長を兼ね備え、かつ好みの色や柄をプリンティング加工できる化粧金属板となっています。
このアートボンドケースはグリーン色系統の布目プリントツートーンと茶色系統の木目プリントツートーンの2種類がありました。また、アフターサービスによって白色ツマミを注文でき、好みに応じて変更が可能でした。
機種の定格
型式 | 管球式プリメインアンプ |
出力 | 12W+12W |
出力インピーダンス | 4、8、16、(32)Ω |
歪率 | 1%以下 |
入力種別 | Low:Tape、Mag PU、Mic Hight:Xtal PU、Tuner |
入力感度(出力10W、1kHz) | Tape:3.5mV(Low) RIAA:4.5mV(Low) Flat:10mV(Low) Flat:250mV(High) |
入力インピーダンス | Low:50kΩ High:1MΩ |
雑音(Volume max、Tone flat) | Tape:30mV16Ω) RIAA:15mV(16Ω) Flat:7mV(16Ω) |
トーンコントロール | 新NF型、±16dB |
ケース種類 | 布目プリント、グリーン系統ツートンカラー 木目プリント、茶系統ツートンカラー |
使用真空管 | 12AX7x3 6AN8x2 6BQ5x4 5AR4x1 |
電源 | AC90~110V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 115W |
外形寸法 | 幅380x高さ140x奥行290mm |
重量 | 10.5kg |