
LUXMAN SQ507X
¥86,500(1971年8月発売)
解説
SQ505Xのハイパワーモデルにあたるプリメインアンプ。
メインアンプ部は±2電源によって出力コンデンサを取り除いた全段直結回路を採用しています。また、出力段にはPNP・NPN型のパワートランジスタを組み合わせたピュア・コンプリメンタリー方式を採用しており、クロスオーバー歪を取り除いています。
前段は差動増幅2段の回路で構成されており安定した動作を確保しています。
プリアンプ部のイコライザ段には電源利用率の高いPNP-NPN-PNP型のトランジスタで構成した新しい3段直結回路を採用しています。さらに、この段の後ろにエミッタフォロア回路を設け、Aux端子の入力インピーダンスを高く保っています。
また、プリアンプ部全段にノイズ対策として超低雑音のトランジスタの中から厳選したものを使用し、ノイズ低減を図っています。そして、段間のカップリング・コンデンサにはリーク電流の少ないタンタル型やマイラー型を使い、スイッチ切換え時のショックノイズを抑えています。
Phono1端子の入力インピーダンスは3段階切換えできます。
また、Aux端子にはレベルセットを装備しています。
低音域を増強するローブースター、ハイ/ローフィルター、アッテネーターを搭載しています。
トーンコントロールには湾曲点切換付きのものを採用しています。
機種の定格
型式 | ソリッドステートインテグレーテッドアンプ |
<メインアンプ部> | |
連続出力 | 50W+50W(8Ω、両ch動作時) 60W/60W(8Ω、片ch動作時) |
全高調波歪率 | 0.04%以下(8Ω、50W) |
混変調歪率 | 0.04%以下(8Ω、50W、70:7kHz=4:1) |
出力帯域幅 | 5Hz~50kHz -3dB(0.04%) |
周波数特性 | 10Hz~60kHz(-1dB以内) |
入力感度 | 580mV(8Ω、50W) |
入力インピーダンス | 50kΩ |
ダンピングファクター | 40(8Ω) 80(16Ω) |
残留雑音 | 1mV以下 |
<プリアンプ部> | |
周波数特性 | 10Hz~50kHz -3dB(Aux1) |
全高調波歪率 | 0.05%以下(1kHz、1V、Aux1) |
入力感度 | Phono1、2:2mV Aux1:90mV以上(調節可能) Aux2、3:80mV |
入力インピーダンス | Phono1:30kΩ、50kΩ、100kΩ Phono2:50kΩ Aux1:50kΩ Aux2、3:200kΩ |
SN比 | Phono1、2:63dB以上 Aux1、2、3:80dB以上 |
最大許容入力(1kHz) | Phono:300mV |
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点切換付 低域湾曲点:defeat、150Hz、300Hz、600Hz 高域湾曲点:defeat、6kHz、3kHz、1.5kHz |
残留雑音 | 25μV以下 |
クロストーク(1kHz) | Phono:-60dB以下 Aux:-65dB以下 |
フィルター | ローカット:70Hz(-6dB/oct) ハイカット:6kHz(-6dB/oct) |
ローブースター | 100Hz(6dB/oct) |
<総合> | |
付属装置 | アッテネーター(-18dB) スピーカースイッチ(2系統) プリメイン分離スイッチ テープモニター(2系統) 録音出力端子(2系統) |
使用半導体 | トランジスタ:33個 ダイオード:2個 バリスタ:4個 |
消費電力 | 200W(最大出力時、8Ω同時負荷) |
外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行268mm |
重量 | 11kg |