LUXMAN SQ505X
¥69,500(1971年7月発売)
解説
最新の理論や方式を検討して開発されたプリメインアンプ。
メインアンプ部は2電源方式によって出力コンデンサを除去した全段直結回路を採用しています。また、出力段にはPNP型パワートランジスタによって構成されたピュアコンプリメンタリー方式を採用しており、クロスオーバー歪を排除しています。
前段は差動増幅回路が2段で構成されています。
プリアンプ部のイコライザ段は3段直結回路を採用しており、電源利用率の有利なPNP-NPN-PNPの構成でトランジスタを採用しています。また、ノイズ対策としてプリアンプ部全段にわたって超低雑音のシリコントランジスタの中でも優れたもの(2SA493)を主体に使用しています。
さらに、段間のカップリングコンデンサにはリーク電流の少ないタンタル型やマイラー型などを使用しており、スイッチ切換時の不快なショックノイズを抑えています。
トーンコントロールには摩擦式二重ボリュームを使用しており、普通に回すと左右とも連動しますが、別々にも調整が可能です。
湾曲点周波数は高域・低域ともに3ポイントずつ調整できます。
低域を増強するローブースターや、ロー/ハイフィルター、アッテネーターを搭載しています。
各種コントロール類やバランスボリュームにはクリックストップ付きのものが使用されています。
機種の定格
型式 | ソリッドステートインテグレーテッドアンプ |
<メインアンプ部> | |
連続出力 | 30W+30W(8Ω、両ch動作時) 35W/35W(8Ω、片ch動作時) |
全高調波歪率 | 0.04%以下(8Ω、30W) |
混変調歪率 | 0.04%以下(8Ω、30W、70:7kHz=4:1) |
出力帯域幅 | 5Hz~50kHz -3dB(0.04%) |
周波数特性 | 10Hz~60kHz(-1dB以内) |
入力感度 | 430mV(8Ω、30W) |
入力インピーダンス | 50kΩ |
ダンピングファクター | 30(8Ω) 60(16Ω) |
残留雑音 | 1mV以下 |
<プリアンプ部> | |
周波数特性 | 10Hz~50kHz -3dB(Aux1) |
全高調波歪率 | 0.05%以下(1kHz、1V、Aux1) |
入力感度 | Phono1、2:2mV Aux1、2、3:80mV |
入力インピーダンス | Phono1:30kΩ、50kΩ、100kΩ Phono2:50kΩ Aux1、2、3:30kΩ |
SN比 | Phono1、2:63dB以上 Aux1、2、3:80dB以上 |
最大許容入力(1kHz) | Phono:300mV |
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点切換付 低域湾曲点:defeat、150Hz、300Hz、600Hz 高域湾曲点:defeat、6kHz、3kHz、1.5kHz |
残留雑音 | 25μV以下 |
クロストーク(1kHz) | Phono:-60dB以下 Aux:-65dB以下 |
フィルター | ローカット:70Hz(-6dB/oct) ハイカット:6kHz(-6dB/oct) |
ローブースター | 100Hz(6dB/oct) |
<総合> | |
付属装置 | アッテネーター(-18dB) スピーカースイッチ(2系統) プリメイン分離スイッチ テープモニター(2系統) 録音出力端子(2系統) |
使用半導体 | トランジスタ:31個 ダイオード:2個 バリスタ:4個 |
消費電力 | 130W(最大出力時、8Ω同時負荷) |
外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行268mm |
重量 | 10.5kg |