
LUXMAN SQ503X
¥51,000(1971年10月発売)
解説
SQ505Xのエコノミカル・タイプとして、実用性を重視して無駄を省いた設計を取り入れたプリメインアンプ。
メインアンプ部は±2電源方式によって出力コンデンサを取り除いた全段直結回路を採用しています。これにより超低域までのパワーキャラクタ及びダンピングファクターを十分に確保しています。
出力段はPNP型パワートランジスタとNPN型パワートランジスタで構成されたピュアコンプリメンタリー方式となっており、クロスオーバー歪も取り除かれています。
前段は低雑音PNPトランジスタによって定電流方式の差動アンプを構成しており、直流ドリフトに対しても高い安定度を保っています。
プリアンプ部のイコライザ段は2段直結回路で構成されています。トランジスタにはPNP型とNPN型を使用しており、電源の利用率を向上してリニアリティが改善しています。また、2段目のコレクタから初段のエミッタに直流帰還をかけることで安定度を高めています。
プリ部は全段にわたって超低雑音のシリコントランジスタを採用しており、本質的にノイズフィギュアの優れたPNP型トランジスタを厳選して構成しています。これによりトランジスタ特有の耳ざわりな中高音レベルの雑音が一段と低くなっています。
また、段間のカップリングコンデンサにはリーク電流の少ないタンタル型・マイラー型コンデンサを用いてスイッチ切換時の不快なショックノイズも一掃しています。
トーンコントロールにはLUXタイプのNF型を採用しています。
左右チャンネルが独立しており、低域用・高域用ともに2ポイントずつの湾曲点の切換えが可能です。
アッテネーターを搭載しており、ボリュームを使わずにゲインを18dB落とすことが出来ます。
2系統のスピーカー端子を搭載しています。
テープモニターやDINコネクターを搭載しています。
フロントパネルはアルミ材をヘアライン加工して採用しており、ホワイトゴールドのアルマイト染色
機種の定格
型式 | ソリッドステートインテグレーテッドアンプ |
<メインアンプ部> | |
連続出力 | 20W+20W(8Ω、両ch動作時) 25W/25W(8Ω、片ch動作時) |
全高調波歪率 | 0.1%以下(8Ω、20W) |
混変調歪率 | 0.1%以下(8Ω、20W、70:7kHz=4:1) |
出力帯域幅 | 10Hz~50kHz -3dB(0.1%) |
周波数特性 | 10Hz~80kHz(-1dB以内) |
入力感度 | 430mV(8Ω、20W) |
入力インピーダンス | 45kΩ |
ダンピングファクター | 38(8Ω) 76(16Ω) |
残留雑音 | 1mV以下 |
<プリアンプ部> | |
周波数特性 | 10Hz~50kHz -3dB(Aux1) |
全高調波歪率 | 0.04%以下(1kHz、1V、Aux1) |
入力感度 | Phono1、2:2mV Aux1、2、3:95mV |
入力インピーダンス | Phono1、2:50kΩ Aux1、2、3:50kΩ |
SN比 | Phono1、2:60dB以上 Aux1、2、3:70dB以上 |
最大許容入力(1kHz) | Phono:210mV |
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点切換付 低域湾曲点:200Hz、400Hz 高域湾曲点:2.5kHz、5kHz |
残留雑音 | 45μV以下 |
クロストーク(1kHz) | Phono:-60dB以下 Aux:-65dB以下 |
<総合> | |
付属装置 | アッテネーター(-18dB) スピーカースイッチ(2系統) プリメイン分離スイッチ テープモニター回路 DINコネクター |
使用半導体 | トランジスタ:27個 ダイオード:2個 バリスタ:4個 |
消費電力 | 100W(最大出力時、8Ω同時負荷) |
外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行268mm |
重量 | 10kg |