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LUXMAN L-505V
¥98,000(1975年10月発売)
解説
Vシリーズの製品の一つで、昭和43年に発売したSQ505から数えて5代目に当たるプリメインアンプ。
回路的にはパワーアンプM-6000とコントロールアンプC-1000で開発された技術を導入することでクオリティアップが図られています。
メインアンプ部にはプラス・マイナス2電源による2段差動増幅の全段直結ピュアコンプリメンタリーOCL方式を採用しています。
M-6000などと同じくプリドライバー段の後にエミッターフォロア回路を設けることでプリドライバー段の高域における負荷条件を改善し、優れた歪率特性を得ています。このエミッターフォロア回路はB級動作をする出力段とA級動作をするプリドライバー段の間を電気的に絶縁し、スピーカー負荷によるインピーダンスの変動をプリドライバー段が受けるのを防いでいます。
プリアンプ部のイコライザー回路には、厳選されたオペレーショナルアンプ用ICと高電圧をかけたA級動作のインバーテッドダーリントンプッシュプル回路の出力段を組み合わせ、優れた歪率特性を得るとともに優れた耐入力特性も得ています。
中間アンプ回路はNPN-PNPのトランジスタを組み合わせた2段直結型を採用し、トーンコントロール回路にはLUX方式NF型を採用しています。トーンコントロール回路は湾曲点周波数を低域と高域のそれぞれに3点設けており、より細かい調整が可能となっています。また、トーンフィディートが可能です。
フィルター回路はローカットにCR型、ハイカットにNF型を採用しています。
また、ローブースト回路にはNF型を採用しており、重低音域だけに働くようにしています。
電源部のフィルター回路には10,000μFの大容量電解コンデンサーを2個使い、レギュレーションの良い電源トランスと組み合わせて安定した電源を供給しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
連続実効出力 | 55W+55W(8Ω、両ch動作、20Hz~20kHz) 72W+72W(4Ω、両ch動作、20Hz~20kHz) |
全高調波歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W) |
混変調歪率 | 0.03%以下(8Ω、55W、60Hz:7kHz=4:1) |
出力帯域幅 | 5Hz~50kHz -3dB(0.1%) |
入力感度/インピーダンス | Phono1:2.5mV/30k~50k~100kΩ(連続可変) Phono2:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux1/2:150mV/50kΩ |
SN比 | Phono1/2:62dB以上 Tuner、Aux1/2:80dB以上 |
最大許容入力 | Phono:300mV以上(RMS、1kHz) |
残留雑音 | 0.5mV以下 |
ダンピングファクター | 40(8Ω負荷) |
トーンコントロール | LUX方式NF型湾曲点周波数切換付 低域湾曲点:150Hz、300Hz、600Hz、defeat 高域湾曲点:1.5kHz、3kHz、6kHz、defeat |
ローカット:30Hz(-6dB/oct) ハイカット:8kHz(-6dB/oct) |
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ローブースト | 70Hz(+6dB/oct) |
付属装置 | Phono1用入力インピーダンス調整 テープダビング回路 アッテネーター(-18dB) |
使用半導体 | トランジスタ:47個 IC:1個 ダイオード:20個 ツェナーダイオード:4個 バリスタ:4個 |
消費電力 | 200W(8Ω、両ch動作、定格出力時) |
外形寸法 | 幅450x高さ160x奥行268mm |
重量 | 11.5kg |