HITACHI/Lo-D FT-300
¥32,800(1974年発売)
解説
半導体技術を投入することで長期間にわたって安定した初期性能を維持できるよう設計されたFM/AMチューナー。
フロントエンドのRF部には広帯域AGCを採用しており、不要な信号を効果的に抑えることで強入力時の同調特性を改善しています。また、相互変調特性が改善され、スプリアス妨害比を90dBとっているため、品位の高い音でFM放送を楽しめます。
FMのIF部には位相特性の良い広帯域4素子セラミックフィルターと、わずかの位相のうねりを補正するための狭帯域同調コイルを組み合わせることで理想的な位相特性を得ており、低歪・高セパレーションを得ています。また、2信号選択度も改善されています。
MPX復調回路にはPLL回路を採用しています。
PLL回路の内部発振器のコンデンサーには温湿度に対して安定なエポキシコーティングされたスチロールコンデンサーを採用しており、安定した動作を実現しています。
FMのRFコイルには特殊モールドタイプを採用しています。
このため、環境変化に対しても安定で、性能の劣化を抑えています。
AMのIF回路にはトリプルチューンIFフィルターを採用しています。
FM/AM兼用メーターを採用しています。
FMステレオインジケーターを搭載しています。
モード兼ミューティングスイッチを搭載しています。
ステレオ・モノラル自動切換え機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
実用感度 | 2.2μV(IHF) |
イメージリジェクション | 53dB |
IFリジェクション | 95dB |
全高調波歪率 | mono:0.2% stereo:0.5% |
SN比 | 75dB |
キャプチャーレシオ | 1.5dB |
実効選択度 | 65dB |
ステレオセパレーション | 41dB |
AM抑圧比 | 55dB |
アンテナ入力インピーダンス | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 530kHz~1,605kHz |
実用感度 | 12μV |
イメージリジェクション | 56dB |
IFリジェクション | 36dB |
実効選択度 | 35dB |
SN比 | 40dB |
<総合> | |
付属機能 | FMミューティング FMセンター/AMシグナル兼用メーター ノイズフィルター FMステレオインジケーター |
出力電圧 | 0.3V |
使用半導体 | トランジスタ:8個 FET:1個 IC:2個 ダイオード:14個 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅390x高さ121x奥行363mm |
重量 | 5.5kg |