Lo-D HS-5000
※受注生産品
¥400,000(1台、1980年発売)
解説
昭和53年に発表されたLo-D史上最大のスピーカーHS-10000の設計思想を継承し、特性をできるだけ損なわずに小型化を図った平面型スピーカーシステム。
振動板くぼみ効果による周波数特性の乱れを抑えるため、発泡樹脂充填平面振動板を採用しています。
さらに、スピーカーユニットを同一円周上に配置して音源のまとまりを向上させたほか、入力信号を次々と2つづつに分割する位相補正回路付き順次2分式ネットワークを採用して、理論的に平坦な特性を確保しています。
25cmパッシブラジエーター、25cmウーファー、5cmミッドレンジには、大振幅が確保でき、ハイコンプライアンスで自己共振周波数の高いギャザードエッジ、ギャザードスパイダを採用しており、foの低下と歪の低減を図っています。
また、ウーファーとミッドレンジにはローディアクチュエーター(低歪磁気回路)も搭載しています。
低域まで伸びる低音を得るため、25cmウーファーに対して270Lという大きな内容積のパッシブラジエーター付きバスレフ型エンクロージャーを採用しています。特にバスレフはHS-10000と同様にQo=0.5でピークを生じない設計となっています。
エンクロージャーの板厚は15mm厚パーティクルボードを2枚貼り合わせた30mmを採用して強度を高めています。
無限大バッフル中のピストン円板でも直径π/√2より短い波長になると正面軸上の特性は平坦でも20dB/secの傾きで放射エネルギーの低下が起ります。
そこで、放射エネルギーの低下がおこらないka=√2(k:波定数、a:半径)のクロスオーバー周波数で各スピーカーユニットをつないでいます。
さらに高域には分散性の優れた小口径2cmトゥイーターを採用しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・パッシブラジエーター方式・フロア型 |
ユニット等 | 低域用:25cm平面型(L-2504F) 中域用:5cm平面型(M-5001F) 高域用:2cm平面型(H-2001F) パッシブラジエーター:25cm平面型(P-2501F) |
周波数特性 | 20Hz~20000Hz |
最大入力 | 150W(音楽信号ピーク) |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 89dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 800Hz、3150Hz |
エンクロージャー内容積 | 270L |
外形寸法 | 幅585x高さ1190x奥行585mm |
重量 | 89.5kg |