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Lo-D HS-400
¥69,000(1台、1975年発売)
解説
メタル振動板とギャザードエッジを採用した2ウェイスピーカーシステム。
剛ピストン的振動を根本とする思想のもとにウーファー、トゥイーターとも成形した薄板によるメタル振動板を採用しています。
メタル振動は剛性、音速など紙では得られない特性が得られ、剛ピストン的振動領域を拡大しています。また、メタル振動板は材料的に安定で品質管理が行いやすく、バラツキも殆どありません。
また、各ユニットのエッジにはローディ伝統のギャザードエッジを採用しており、小入力から大入力までリニアリティの良いサスペンションを実現しています。
低域には20cmコーン型ウーファーであるL-205を搭載しています。
L-205ではコーンの中間に発泡樹脂をサンドイッチした複合形で十分低いQを得て共振を制動しています。メタルコーンの特徴のひとつとして使用帯域外に顕著な主帯域共振を持つほかは他の方式に比べて高次の高域共振がはるかに少ないことがあります。L-205の主高域共振は2.9kHzですが、これはピークコンと炉オール回路によって制御されています。それ以外の高域共振はクロスオーバー周波数が1.1kHzと低いため十分に制御遮断されています。
高域には3.5cmセーラーキャップ型トゥイーターであるMH-35を搭載しています。
このユニットには小半頂角ドーム(セーラーキャップ型)コーンを使用し、しかも軽くて丈夫なチタンを採用することにより平坦特性を高域へ伸ばし高域共振周波数を超音波領域へ追い出した上で、有効径を3.5cmと小さくすることによって大きい分散性(広指向性)を得ています。
また、MH-35ではギャザードエッジによって振幅余裕±1mmを実現しており、中低域への特性を伸ばし、1.1kHzから20kHzという広い帯域を共振無く受け持っています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しており、HS-1500に最も近い低音の音色を再生する様、周波数特性、制動状態を決定しています。また、外観はウォルナット仕上げが施されています。
高域用のレベルコントロールを搭載しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
ユニット等 | 低域用:20cmコーン型(L-205) 高域用:3.5cmセーラーキャップ型(MH-35) |
周波数特性 | 35Hz~20kHz(-8dB、無限大バッフル) 20Hz~20kHz(-15dB、無限大バッフル) 60Hz~20kHz(-8dB、無響室) 40Hz~20kHz(-15dB、無響室) |
最大入力 | 100W(音楽信号ピーク) |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 1.1kHz |
エンクロージャー内容積 | 50L |
外形寸法 | 幅355x高さ630x奥行336mm |
重量 | 20kg |