Lo-D TU-1000
¥250,000(1982年頃)
解説
ローディ技術の集大成として開発されたアームレス・ターンテーブルユニット。
            
            駆動モーターには新開発の磁気浮上式ユニトルクモーターを採用しています。
            磁気浮上式ユニトルクモーターの原理は、ヨークとローターマグネット間の磁気吸引力がターンテーブルの重量を打ち消す作用を利用しています。TU-1000では、ターンテーブルの重量は約6kgありますが、磁気吸引力により実質的にスラスト荷重は普通のユニトルクモーター並の2kg弱となっており、軸受損失を少なく抑え、超低ワウフラッターを実現しています。
            
            エネルギー積の大きい大型ストロンチウムフェライトマグネットを採用することで5kg・cmの大トルクを実現しています。これにより、直径330mmのターンテーブルを1/4回転以内(33
            1/3回転時)で起動します。
            さらに、速度検出には正確な周波数検出を可能にする磁気誘導全周積分検出方式を採用しています。また、精密着磁技術の開発による300極複合ローターマグネットなど速度検出精度や応答特性も大幅に向上させています。
            
            モーター軸には、特殊ステンレス鋼を熱処理し、真円度0.1μ級の精密仕上げを行って採用しています。これにより、正確な安定回転を得るとともに回転部の剛性を大幅に高め、共振を抑えています。
            
            強力な制動が可能な電子式ブレーキを搭載しています。
            TU-1000では、磁気浮上式ユニトルクモーターの駆動コイルにブレーキ用の検出コイルを巻き込み、この出力電圧により強力な電子ブレーキを動作させています。
            
            ターンテーブルには直径330mmのものを採用しています。これにより慣性質量850kg・cm2を獲得し、安定した滑らかな回転を実現しています。
            さらに、ターンテーブル下面に、ローディ独自の防振技術であるハイダンプ処理を施してターンテーブルの鳴きを大幅に制御しています。
            
            キャビネット部は、高剛性アルミ材と高密度パーティクルボードと特殊粘弾性材を積層したソリッド材との二重構造を採用しています。これによりモーターおよび固定部の剛性を高め、優れた防振性を獲得してます。
            
            トーンアームは有効長229~250mmでアームレスト付属のものが使用できます。
            
            特殊合金製(重量約1.5kg)アームベースを採用しています。
            アームベースは使用するトーンアームに合わせて工場で加工します。
			
機種の定格
| 型式 | ターンテーブルユニット | 
| <フォノモーター部> | |
| 駆動方式 | クォーツロックD.D. | 
| モーター | 磁気浮上式ユニトルクモーター | 
| ターンテーブル | 330mmアルミ製特殊防振処理ターンテーブル、6.0kg | 
| 慣性質量 | 850kg・cm2 | 
| 定速回転数 | 33・1/3、45rpm | 
| ワウ・フラッター | 0.006%(WRMS、FG法(モーター内蔵FGからの信号を用いた測定方法)) | 
| SN比 | 78dB(DIN-B) | 
| 負荷特性 | 0%(針圧200g以内) | 
| 回転数偏差 | 0.002%以内 | 
| 起動トルク | 5kg・cm | 
| 起動特性 | 1/4回転以内(33・1/3rpm時) | 
| <キャビネット部> | |
| キャビネット材質 | 2層構造(高剛性アルミ材+特殊積層ソリッドキャビネット) | 
| インシュレーター | 特殊粘弾性材使用のエアーサスペンション | 
| 付属機能 | 電子ブレーキ セット高さ調整機構  | 
                
| <総合> | |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | 
| 消費電力 | 16W | 
| 外形寸法 | 本体:幅532x高さ200x奥行448mm 電源:幅125x高さ84x奥行317mm  | 
                
| 重量 | 本体:38kg 電源:3.4kg  |