
Lo-D HMA-4500
¥42,800(1977年発売)
解説
パワーMOS FETを用いた4500シリーズのステレオパワーアンプ。
出力段にはローディが開発したパワーMOS FETを採用しています。
FMチューナーのフロントエンド等に使われている小信号用MOS FETは電力用素子として優れた素質を持ちながら、高耐圧、高増幅率、大電流特性を得ることが難しく、それまで実用化することができませんでした。ローディはこのMOS
FETに着目して種々の基礎研究や実験を行いパワーMOS FETの開発に成功しました。
HMA-4500の回路構成は、初段が差動増幅器、2段目がパワーMOS FETピュアコンプリメンタリー回路をドライブする定電流A級増幅回路となっています。電力増幅段を含めて3段というシンプルな回路構成となっています。
また、NFBループ内からコンデンサーを無くし、入力のコンデンサーも排除したDCアンプ構成となっています。
ピーク出力レベルがパワーの値で直読できる外磁形のメーターを採用しています。
左右チャンネル相互間のトランジェントクロストークによるアンプの過渡的な歪率悪化を防ぐため、ローディの実装技術を駆使して2電源アンプに匹敵する性能を得ています。
DC/LOW CUTスイッチを搭載しています。
キャリングハンドルは別売りでした。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
回路方式 | 2段差動増幅全段直結パワーMOS FET純コンプリメンタリーDCアンプ構成 |
実効出力 | 50W+50W(8Ω、両ch駆動、20Hz~20kHz) 50W+50W(8Ω、両ch駆動、1kHz) 60W/60W(8Ω、片ch駆動、1kHz) |
全高調波歪率(8Ω) | 0.03%(20Hz~20kHz、定格出力時) 0.007%(20Hz、1/2定格出力時) 0.003%(1kHz、1/2定格出力時) |
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.006%(1/2定格出力時、8Ω) |
周波数特性 | DC~100kHz +0 -1dB |
入力感度/インピーダンス | 1V/50kΩ |
ダンピングファクター | 50(1kHz、8Ω) |
S/N(IHF-Aネットワーク、入力ショート) | 105dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 100W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅390x高さ143x奥行277mm |
重量 | 6.4kg |
別売 | キャリングハンドル TA-3mkII(¥4,000) |