LINN AV5150II
¥680,000(1台、2000年代前半頃?)
解説
メインシステムと組み合わせることで充分にカバーしきれなかった80Hz行かの超低域の再生能力を高めるアクティブサブウーファー。
ユニットにはポリプロピレンコーンを用いた30.5cmコーン型ウーファーを2個搭載しており、LINN独自のアイソバリック方式を構成しています。
この方式では2本の同じウーファーユニットを、1本は外側に配置し、もう1本を内側のサブユニットとして背後に配置しており、前後のユニットを同時に同一方向にドライブしています。これにより内部で発生する大きな背圧負荷を内側のサブユニットが受け持ち、メインユニットは背圧の影響から開放されています。
アイソバリック方式によって通常の20倍以上の大きさのエンクロージャーに匹敵する低音特性を実現しています。
パワーアンプ部にはモノラルパワーアンプLK240と全く同等のパワーアンプ基板と真空巻線の大型トロイダルトランスを搭載しています。
このアンプ回路は高集積度表面実装技術と最高級ガラスエポキシ基板を採用しており、信号経路の短縮化によって音質劣化を防いでいます。また、過負荷、過温度上昇、出力短絡などに対応する保護回路を搭載することで長期にわたって優れた安定性を実現しています。
ダンピングファクター調整機能を搭載しています。
駆動するパワーアンプのダンピングファクターが部屋の広さに対して高すぎても低すぎてもはっきりとした低音が得られません。AV5150IIでは部屋の広さに応じて最適な値を5段階から設定できるため、単に低音を出すのではなく、ローエンドまですっきりと伸びた明瞭な低音の音階と豊かな量感が得られます。
クロスオーバー調整機能では上限カットオフを9段階調整できます。
また、位相調整機能やボリュームの可変、固定切替えなどの調整機能を搭載しています。
エンクロージャーには剛性の高いMDF合板による補強構造を採用しています。
クロスオーバー回路やアイソバリック方式と相まってメインスピーカーの音質に悪影響を与えずに効果を発揮しています。
自動電源オン・スタンバイ機能を搭載しています。
外観はアメリカンチェリー仕上げとブラックアッシュ仕上げの2色のバリエーションがありました。
機種の定格
方式 | アンプ内蔵・1ウェイ・2スピーカー・フロア型 |
使用ユニット | 超低域用:30.5cmコーン型x2 |
出力 | 240W(4Ω) |
周波数特性 | 15Hz~100Hz |
入力インピーダンス | 5kΩ |
クロスオーバー周波数調整 | 上限カットオフを41Hz~79Hzまで9段階調整 約5Hzステップ |
ダンピングファクター調整 | 部屋の広さに合わせて5段階から設定 |
ソフトクリップ | 極度の大音量再生時にドライブユニット保護回路のオン/オフ |
位相調整 | メインスピーカーやシステム全体との位相調整 |
ボリューム | 固定/可変、切替式 |
自動電源オン・スタンバイ機能 | 無信号状態による自動スタンバイ 10分(出荷時)、20分、手動式の3種類から設定 |
内容積 | 67.3リットル |
外形寸法 | 幅485x高さ631x奥行485mm |
重量 | 46kg |