KYOCERA DA-9CX
¥89,800(1986年頃)
解説
ZSメカニズムを採用したCDプレイヤー。
ピックアップ部のスライダーシャフトにジルコニア・セラミックを採用しています。
ジルコニア・セラミックはダイヤモンドに迫る耐摩耗性と優れた平滑性を持っており、初期特性を維持することで音質の向上を実現しています。
メカデッキを不要振動や共振から守るためアウトサートメカデッキを採用しています。
アウトサートメカデッキでは、2種類の異なる素材を組合わせるハイブリット構造を採用しており、高いダンプ効果を得る事で、高域の共鳴や振動を効果的に抑制しています。
低域の振動や外部からのショックを低減するため3D(3point Differential)サスペンションを採用しています。
フロントパネル側の2点を3方向フレキシブルダンパーでサポートし、リア側の1点をフローティング構造とすることで、共振点の異なる3点支持を実現しています。これにより、ショックや振動に強く、ピックアップの移動などでもバランスを崩さない構造を実現しています。
ファインセラミックスペーサーを4ヶ所に配置しています。また、外部からの不要振動の排除に効果的なフットにも独自のブラック・セラミックを採用しています。
デジタルフィルターには16ビット4倍オーバーサンプリング・デジタルフィルターを採用してます。これにより後段のフィルターを緩い傾斜の3次ベッセルフィルターとすることができ、位相の遅れなどを最小限に抑えています。
D/A変換部にはL/R独立の16ビットグリッチレスD/Aコンバーターを搭載しています。これにより、シングルD/Aコンバーターで発生する左右チャンネル間の位相差を防ぎ、グリッチレスのD/A変換を実現しており、デグリッチャー回路を排除しています。
アナログ信号に変換した後にデジタルとからむエンファシスデータとアウトプットミュートデータの回路に光伝送を導入しており、デジタルノイズの影響を防止しています。
電源部はデジタル回路とアナログ回路を完全に分離したセパレート方式を採用しています。
デジタル出力端子を搭載しています。
ディスプレイ部にはマルチファンクションダブルディスプレイを採用しています。
また、対話形式のオペレーションプログラムを採用することで、操作性の向上を図っています。
カレンダー機能とキー機能を一体化したルミネッセントカレンダー20キーを採用しています。
キーを操作するとキー自体が光、トラックカレンダーとしての機能も果します。例えば、ディスクをセットすると収録曲数のキーが点灯し、演奏し終わると一つずつ小党されます。
トラックナンバーのボタンを押すだけで演奏を開始するダイレクトコール機能を搭載しています。
また、ディスク内の曲をランダムに演奏するBGMプレイ機能を搭載しています。
最大24曲まで登録できるプログラムメモリーや、メモリー内容の確認ができるメモリーコール機能を搭載しています。
また、メモリー内容/全曲/1曲/区間のリピートが可能です。
デジタル回路の設計にはCADシステムを採用しています。
銅箔スチロールコンデンサーや、セラミックパウダー入り電解コンデンサー、OFCなどのパーツを採用しています。
独立したヘッドホンアンプを本体内に搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
再生周波数帯域 | 5Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比(EIAJ) | 100dB以上 |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
チャンネルセパレーション | 96dB以上 |
全高調波歪率 | 0.0035%以上(20Hz~20kHz) |
ワウフラッター | 測定限界値以下(水晶発振精度) |
出力レベル/インピーダンス | 2.0Vrms/1kΩ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約16W |
外形寸法 | 幅430x高さ88x奥行306mm |
重量 | 約5.2kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RT-9CX |