解説　

マルチアンプシステムの正確なクロスオーバーを実現するために開発されたクロスオーバーネットワーク。

KBXでは、クロスオーバー周波数、スロープ、イコライゼーション等をスピーカーメーカーのソフトウェアによって設計しており、スピーカーごとに基板を製作することで正確なクロスオーバーの実現を図っています。
各スピーカーの専用基板は共同開発で作られており、その他のメーカーについても仕様に合わせたカスタムメイドの基板で対応しています。これらの基板は全てプラグイン・ボードとなっており、コネクターを取り外すだけで交換が可能です。

プレイヤーからパワーアンプまで全てをバランスで接続するため、内部回路は完全バランス構成を採用しています。また、回路構成は音質を重視してハイバイアス・純クラスA方式となっています。
さらに出力段をローインピーダンス構成とすることによってパワーアンプのドライブ能力を高めています。

電源部には50VAトロイダルトランスを2個搭載しており、安定した電源供給を可能にしています。
さらに、各回路やパーツへの干渉を避けるためシャーシを独立構成としています。

KBXは通常2チャンネル・ステレオ構成となっていますが、3チャンネルモノラルとしても使用できます。この場合は2台を別チャンネルに使用し、デュアルモノ構成とすることで3ウェイのクロスオーバーシステムとして使用できます。

KBXのパネルデザインは製造時期によって複数のバージョンがあったようです。

機種の定格

型式	チャンネルディバイダー
システムゲイン	4dB
S/N比	90dB
全高調波歪率	0.01%以下(1kHz) 0.01%以下(20kHz)
入力インピーダンス	47kΩ
出力インピーダンス	10Ω
最大出力	17V
外形寸法	本体:幅483x高さ70x奥行383mm 電源部:幅222x高さ64x奥行286mm
重量	本体:6.8kg 電源部:3.3kg
備考	各スピーカーメーカーソフトウェア対応基板 Apogee Wilson Audio JBL LINAEUM B&W その他 :DIVA、DUETTA :WATT、PUPPY/WATT、PUPPY、WHOW :K-2、S9500、4344、4343 :Model913 :800