KRELL PAM-3
¥825,000(1984年10月発売)
解説
PAM-2やKRS-1で徹底されたシンプル設計による音質追及の思想をそのままに、一つのボリュームでコントロールできるステレオプリアンプ1号機として開発されたKRELL3作目のプリアンプ。
ステレオ機での信号経路の在り方を洗い直すと共に、究極ともいえる使用素子やパーツの厳選が行われており、高品質なプリアンプを完成しています。
また、電源部はPAM-2と同様に本体とセパレートし、かつ、左右独立の型式を採用しています。
2系統のテープ間のダビングも可能なテープアウト・セレクターや1dBステップのバランサー、MCカートリッジがダイレクトに使えるMCアンプを搭載しています。
フォノ入力は基板上のスイッチでMMとMCに切り替えられ、さらにMCに対しては5Ω~1kΩまで9段階の対応が可能です。
高品位なCD入力を実現するため、他のハイレベル入力と分け専用バッファアンプで受ける方式を採用しています。
さらに、PAM-3では特殊な位相補正回路を搭載しています。
これは、CDプレイヤー内部のフィルターの影響で、可聴帯域内の周波数間位相が乱されている事に着目したもので、基板上に備えたチャンネル当り8個のスイッチを切り替える事により、接続されるCDプレイヤーの位相を補正しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリアンプ |
入力端子/インピーダンス | Phono MM:47kΩ Phono MC:5Ω~1kΩ(9段切替) CD:47kΩ Tuner、AUX、Tape1、2:10kΩ |
出力端子/インピーダンス | Pre Out1、2、Tape Out:10Ω |
全高調波歪率 | Phono:0.01%以下 Tuner:0.002%以下 |
周波数特性 | 20Hz~20kHz -0.005dB(AUX~Pre Out) |
SN比(IHF-A) | Phono:95dB AUX:100dB |
Phono最大許容入力(1kHz) | MM:200mV MC:10mV |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W |
外形寸法 | 本体:幅483x高さ67x奥行342mm(コネクター) 電源部:幅75x高さ80x奥行228mm |
重量 | 本体:約4.4kg 電源部:約1.6kg |