
KRELL PAM-2
¥830,000(1980年発売)
解説
複雑な回路を排し、入力ソースを忠実に増幅してパワーアンプに送り込む事に徹したプリアンプ。
PAM-2は回路だけでなくレベルコントロールや入力セレクターまで含めた全てが完全に独立した2台のモノラルプリアンプを一つのシャーシに収めたデュアルモノ構成を採用しています。
このためパネル面にはモノラル仕様の2つのレベルコントローラー、2つの入力セレクター、2つのテープモニタースイッチを持ち、さらにセパレート化された電源部も左右独立となっています。これにより左右チャンネル間のわずかな相互干渉や電源部での干渉による音質劣化を防いでいます。
回路構成はシンプルを追求しており、フォノ入力はイコライザーアンプとフラットアンプ、ハイレベル入力はフラットアンプだけを通過する構成となっています。
また、入力ソースも必要最小限に絞られています。
イコライザーアンプもフラットアンプもトランジスタやICをふんだんに使う複雑な回路ではなく、最小限のデバイスで構成したシンプル設計となっています。
ただし使用素子は厳しく選別したものを採用しており、レベルコントロールやスイッチ類だけでなく、内部の小さなパーツ一つに至るまで最高のものが採用されています。
出力信号がパワーアンプに送られるまでに劣化するのを防ぐため、プリアウトとテープアウトは出力インピーダンスを10Ωという低さに保っています。
この低インピーダンス出力によって信号の劣化を低減しています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
入力端子/インピーダンス | Phono1/2:47kΩ Tuner、Tape:10kΩ |
出力端子/インピーダンス | Pre out、Tape out:10Ω |
全高調波歪率 | Phono:0.01%以下 Tuner:0.002%以下 |
周波数特性 | 20Hz~20kHz -0.005dB(Tuner - Pre out) |
SN比(IHF-A) | Phono:95dB Tuner:100dB |
Phono最大許容入力 | Phono:160mV(1kHz) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W(1台当り) |
外形寸法 | 本体:幅483x高さ62x奥行265mm(コネクター部含む) 電源部:幅100x高さ100x奥行220mm |
重量 | 本体:約3.4kg(1台) 電源部:約1.6kg(1台) |