KRELL KSA-100
¥930,000(1980年発売)
解説
クレルが最初に発表したステレオパワーアンプ。
回路にはピュアAクラス動作のピュアコンプリメンタリー回路を採用しており、高調波歪の単純な量だけでなく、聴感により影響を与える歪モードの現れ方に配慮しています。
また、動特性を重視してNFBを15dBに抑えています。
ピュアAクラス動作で問題となる発熱に対処するため、パワーブロックをヒートシンクと極めて静粛な冷却ファンで構成して解決しており、パワーブロックの温度を75度~80度に厳しく管理することでサーマルディストーションの発生を抑えています。
電源部には160,000μFのコンデンサーと2個の1.1kW級トロイダルトランスを搭載しています。これは一般的なBクラス動作なら400W級アンプに相当する大型電源で、十分なゆとりを確保することでスピーカー実動作時の負荷変動にも対処しています。これにより1Ωまでインピーダンスが低下したとしても計算値通りに800W+800Wの出力を安定に送り出すことができます。
内部は完全L/R独立のツインモノラル構成となっており、パワースイッチとACコードを共通にするだけで、それ以外は完全に左右を独立させています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 | 100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch同時駆動時) 200W+200W(4Ω) 400W+400W(2Ω) |
入力感度/インピーダンス | 1V/22kΩ |
全高調波歪率 | 0.05%以下(20Hz~20kHz、1W~定格出力) |
周波数特性 | 0.5Hz~100kHz -3dB 20Hz~20kHz -0.5dB(1W~定格出力) |
SN比(IHF-A) | 110dB |
定格負荷インピーダンス | 2Ω以上 |
ダンピングファクター | 120(1kHz) |
スルーレート | 80V/μsec |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 610W(アイドリング時最大) |
外形寸法 | 幅483x高さ226x奥行612mm |
重量 | 約35kg |