オーディオの足跡

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KRS-1の画像
 解説 

リファレンススタンダードとして開発したモノラルプリアンプ。

型名のKRSはKrell Reference Standardの意味です。
KRS-1は商品としての市場性や一般的な使いやすさといったものにとらわれることなく、あくまでも入力信号を純粋に増幅し、パワーアンプの性能を完全に発揮できるよう設計されました。
また、完全モノラル構成を採用しており、ステレオ再生には2台のKRS-1が必要となります。このため、ステレオペアで販売されました。

電源部と本体がセパレート設計となっており、電源部との干渉を排除しています。
電源部にはチャンネル当り2個の大型トロイダルトランスを搭載しており、イコライザー段とフラット段を専用電源化しています。また、電源部全体の容量もパワーアンプ並に強化されています。

回路構成はシンプルなものとなっており、音場補正回路等の複雑な回路を全て排除しています。
主要回路はイコライザーアンプとフラットアンプだけとなっています。

イコライザーアンプ部にはNRループからコンデンサを追放できるという理由からCR型を採用しています。
さらに、超1級の素子を厳選するとともに回路の出力レベルや許容入力を十二分に高めることでSN比の問題を解決し、RIAA偏差も0.1dB以内の精度を保っています。

イコライザーアンプのボード上にはロッカースイッチが備えられており、負荷容量が47pFから417pFまで4段階に切り替えられ、使用カートリッジに最適な値を設定することが可能です。

CD専用の入力端子を搭載しています。
一般的なアンプではCDと表示された端子でもAUX端子と変わりがありませんでしたが、KRS-1ではCDの信号を従来の入力と同一に扱わず、専用のゲイン0dBによるバッファアンプを搭載し、インピーダンスも47kΩと高く設定することでCDの入力信号に対応しています。

別売りオプションとしてMCヘッドアンプを一体にしたイコライザーボードがありました。
このボードではインピーダンスが13段階切換でき、あらゆるMCカートリッジに対応しています。

機種の定格
型式 モノラルプリアンプ
入力端子/インピーダンス Phono、CD:47kΩ
Tuner、Aux、Tape1/2:10kΩ
出力端子/インピーダンス Pre out1/2、Tape out1/2:10Ω
全高調波歪率 Phono:0.01%以下
Tuner:0.002%以下
周波数特性 20Hz~20kHz -0.005dB(Tuner - Pre out)
SN比(IHF-A) Phono:95dB
Tuner:100dB
Phono/CD最大許容入力 Phono:180mV
CD:12V
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 20W(1台当り)
外形寸法 本体/電源部:幅483x高さ68x奥行373mm(コネクター含む)
重量 本体:約4.4kg(1台)
電源部:約6.7kg(1台)
別売 KRS-1用イコライザーボード(MCヘッドアンプ内蔵)(2台1組、¥300,000)