
KEF Model 103/3
¥300,000(2台1組、1988年頃)
¥260,000(2台1組、1989年頃)
解説
Model103/2をベースにさらなるグレードアップを図ったスピーカーシステム。
KEF独自のアクティブ低域イコライザーであるKUBEが付属しています。
KUBEでは、固定タイプと可変タイプの2つのイコライゼーションを行います。固定タイプでは周波数の中高域を最大の効率でフラットになるように自動的に調整し、可変タイプではユーザーがダイアルを動かしながら部屋の状況やプログラムソースに合わせて最適の低域が得られるように調整できます。
低域には20cmコーン型ウーファーを用いたCC(The Coupuled Cavity)方式を採用しています。
この方式ではエンクロージャー内部にウーファーユニットをマウントし、エンクロージャーを分割した構造としています。これによりバスレフ方式で問題となるレゾナンス周波数以下でユニットとダクトが逆位相になるときに発生するキャンセル現象が起きません。これによりバスレフ方式の高効率と密閉方式の過渡特性の良さを両立させています。
中域にはポリプロピレンコーンを用いた16cmコーン型スコーカーを搭載しています。
高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターであるT33を搭載しています。
ネットワーク部には独自のCLM(Conjugate Load Matching)が採用されています。
CLMでは、不規則かつ複雑なスピーカーインピーダンスをKEFが開発したコンジュゲート・ネットワークの働きによって可聴全周波数にわたって殆どフラットな抵抗値に変えています。
これにより感度と最大出力レベルは同一アンプ使用条件で通常のスピーカーに比べてほぼ2倍にグレードアップし、さらにダイナミックレンジが拡がり、アンプとの理想的なマッチングを可能にしています。
ナチュラルウォルナットとナチュラルローズウッド仕上げの2種類のバリエーションがありました。
Model103/3には別売りオプションとして専用スタンドがありました。
このスタンドは高圧縮のメダイト材を使用しており、中の空洞に砂や鉛の粒を詰めるのが推奨されていました。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・CC方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 中域用:16cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型(T33) |
周波数特性 | 50Hz~20kHz ±2dB |
インピーダンス | 4Ω |
出力音圧レベル | 92dB/2.83V/1m |
クロスオーバー周波数 | 150Hz、3kHz |
外形寸法 | 幅265x高さ575x奥行317mm |
重量 | 17kg |
付属 | アクティブイコライザー KUBE |
別売 | 専用スピーカースタンド KS103/3(2台1組、¥35,000) |